平城京
平城京 / 感想・レビュー
starbro
安部 龍太郎は、新作中心に読んでいる作家です。藤原 不比等、平城京を造営すといった趣でした。造営工事に伴う具体的な数字が散りばめられていて、リアリティが感じられます。平城京造営の苦難、天皇家の争い、外圧(唐)、古代の歴史浪漫は味わえますが、少しあっさりかも知れません。
2018/08/14
あさひ@WAKABA NO MIDORI TO...
平城京遷都へ向けた一大プロジェクトを描いた作品。小説としてそれほど多く取り上げられることのないテーマでもあり、歴史に残る大事業を進めていく上での様々な困難を乗り越えていく様は痛快で、その裏で蠢く影の策謀にも興味をそそられるものもありましたが、心に刺さるものはと言えば、残念ながらそれはあまりなかったのかなあ。お仕事&歴史ミステリー作品として楽しめる作品ではありますが。と、上から目線のちょっと気に障るレビューでした😝
2019/02/11
ケイ
【覚書】遷都のために平城京を建設せねばならぬ。「大化の改新」「壬申の乱」の後の天智天皇と天武天皇方の対立 中臣鎌足と不比等がすすめようとする建設に尽力する阿部一族だが、反対派の恨みと謀反が次々と。白村江の戦い後の阿部一族の苦難と、百済から逃れた民と阿部一族の関係。阿部一族と海の関係。その頃はまだ幼い阿倍仲麻呂。都に入るのは許されない行基の働き
2019/09/12
あも
なんと見事な平城京!以外の知識皆無。なのに夢中で読んだ。一大国家事業・遷都。都を追放された阿部船人という人物が遷都事業のコーディネーターに任命され、土地を守らんとする者に心を尽くし、遷都を阻まんと暗躍する敵と戦う。壬申の乱から続く朝廷内の派閥争い、朝鮮や唐との関係。確かな知識を背景にしながら小難しい説明は最小限に生き生きと動き出す歴史エンタメ。脳の空白地帯に新たな知識が注がれ、繋がっていく快感。かつて確かに生きていた人々の息吹を感じる喜び。知らない時代だからこそ、歴史の面白さの原点に立ち返れた。オススメ!
2019/03/06
とん大西
初の古代史。当初懸念していた難解さも杞憂に終わり、遷都という古の一大プロジェクトの凄みを楽しめました。-かつてはエリート、しかしその男気から組織の命令に背き世捨人となっていた阿倍船人に密命がくだる-「奈良に荘厳な新都を建設せよ」。期限は3年後の710年迄。蘇る活力でミッションインポッシブルに挑む船人。そこに降りかかる艱難辛苦。古代のまちづくりも現代と同様に立退き問題、人夫の統率、資材確保など現場では苦悩の連打。そして朝廷内の権力闘争が船人達を翻弄。謀略、謀殺。数多の屍と無念を超え都は興る。その名も平城京-
2018/07/28
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