八雲百怪 (4) (単行本コミックス)
八雲百怪 (4) (単行本コミックス) / 感想・レビュー
sin
まさか月も変わっていないうちに最新刊!さて、日本の植民地経営は、欧州諸国からの遅れを取り戻そうとしゃにむで、範とする処が正しいかどうかなんて気にも止めていない。すでに蹂躙したアイヌ、まさに手にした台湾の原住民、日本に皇化することが当たり前として押し付ける。この事実からも、後の六俗共存などは絵に描いた餅に過ぎないことが露呈され、思わぬ処で近代日本の暗部に気付かされる。
2017/12/03
眠る山猫屋
“隘勇線”という言葉に震える。日本という国家が、台湾という土地で何をしようとして、何を残したのか。知らない事が多い・・・。台湾と八甲田山を結ぶ“原住民”を利用しようとする動き。少なくとも台湾では現実に起きたこと。後半は松岡(後の柳田國男)と甲賀三郎の関わりのはじまりが描かれた。三郎の産まれ落ちた閉ざされた狭い世界。異界から来るものを妨げる為、門を閉じる生き様を選んだ三郎にも、必要な(これからの日本に必要な)神は訪れたといえるのだろうか。
2023/09/10
ReiOdaira
現代から見た百年前の日本の怪異。百年後の人は現代の日本を舞台にどういう怪異を描くだろうか。
2019/10/14
ナナシ
木島日記もどき開口と並行して読んだので頭がおかしくなりそう。若い頃の柳田先生を見ると年を経て折口を嘲笑し北神を縛るその姿が上手く結びつかない。しかし、記憶の中の女の人を追い求める姿は一貫している。それにしても…生まれ出たのは足萎え…つまりは蛭子だよなあ。パードレと三郎の間には父殺しの物語が適用されるとして、蛭子と三郎は…。兎に角続きが気になる作品。
2017/12/13
ちり
大塚英志のインタビューがあった。 前編( https://kadobun.jp/interview/52 )、後編(https://kadobun.jp/interview/53) 3巻を読んだ時に感じた、伝奇を伝奇を楽しめないご時世になってしまったという部分は当然原作者も感じていて、このシリーズはもはや、だからこそ、何をどう描くかという位置付けで読むしかないんだろうな。
2017/12/04
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