腐蝕の惑星 (角川文庫)
腐蝕の惑星 (角川文庫) / 感想・レビュー
chiru
謎の集団消失が起こる「それ以前」。 化け物との闘いにシフトする「それ以後」。 たったひとつしかない現実に比べ、非現実は、仮想現実、悪夢、虚構を例に無限であり、境界線は曖昧。 でも戦うならルールとゴールが欲しい気がする。 立ち向かうヒロインが「やはり答はなかった。答もなく、支えもなく、思い出に繋がる何物もなく…」と虚無感のもと長い眠りに入るラストがもっとも怖いといえるのかも。★2
2018/03/16
たか
竹本健治と言えば『匣の中の失落』が有名だけど、個人的にはこっちの方が好み。現実と虚構が入り混じったSFホラー。映画『マトリックス』を彷彿させる。B評価
2018/02/21
なるせの
主人公の世界の根幹を揺らぐ展開って好きだ。 あらゆるものが変化してしまう。反転というか、異世界というか。それくらいの大きな変化。 持っていたものがすべて失う。 でも、その人自身が学び築いてきた知識や技術って奪われることはない。17歳ティナという主人公の試されている感じが追体験としてわくわくする。
2018/04/08
Ai
後半が弐瓶先生の『BLAME!』みたいで、めっちゃ好みです。
2019/05/07
しい太
平穏に暮らす自らの世界が「なにか」に浸食され少しずつ失われていく。身近な人が存在ごと抹消されたりVRアミューズメントの最中に虚構が干渉したりといった描写が確かに怖く、なぜか角川ホラー文庫で扱われたという経歴は伊達じゃない(初出は1986年)。作品の本領はどちらかといえばSFギミックが全方位に展開される後半部分だが、正直実体とそうでないものの違い(多分肝心)がよくわからず、かといってつまらないわけでもなく、イーガン作品を読んでいる時に近い気持ちではあった。
2023/02/16
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