祈りのカルテ
祈りのカルテ / 感想・レビュー
zero1
生きているから患者は嘘をつく。それを研修医の諏訪野が見つけつつ成長する、医師にしか書けない連作短編集。薬物を飲んで搬送される【常連】の女性、ガンの手術拒否に謎の火傷、不可解な病状悪化の喘息に拡張型心筋症。研修先の各科で【向いてない】と言われる諏訪野はどの科を選択?ご都合主義の面もあるが、ちゃんとミステリー。冴木親子など「螺旋の手術室」とクロス。今度は諏訪野が主役。軽く読めるようで臓器移植など深いエピソード。医学知識に頼らず人を描く点は評価する。読後が爽やか。読んで損はない。「ひとつむぎの手」に続く。
2019/12/28
うっちー
医療系ミステリー集で読みやすくグッド
2018/05/21
三代目 びあだいまおう
研修医の諏訪野良太は進路を決めかねている。精神科、外科、皮膚科、小児科、循環器内科と回り様々な医師と患者と触れあう。各科1章ごとの短編集。何かしら問題を抱える患者、忙しい医師にとっては取るに足らないかもしれぬ類いの問題、というか『引っ掛かり』が気になる良太は1人カルテとじっくり向き合う。何がある?何かできないか?あの患者のために!そう『祈り』を込めて!患者が隠すモノにはどれも深い愛がある。対話とカルテでその『深き愛』に辿り着く良太。特に最終章は切なく辛い。人の心に寄り添う立派な医者になってください‼️🙇
2019/05/02
のり
「諏訪野良太」は研修医として様々な科で学んでいた。それぞれの科での指導医も己の専門医療に誇りをもつ人徳者ばかり。彼自身も患者や、看護師の受けも良く、ひたむきに取り組む。問題を抱えた患者の奥底を覗きこみ救いあげる。技術も必要だが、寄り添う才能も持ち併せる。将来どの科に進むか悩んでいたが、決め手となる出来事が…きっと彼ならどの科に進んでも立派な医者になるはずだ。
2018/12/02
Makoto Yamamoto
知念実希人二冊目。 今回も研修医者の物語。 作者が医者だったので、描写もすんなり頭に入ってくる。 今回は大学病院で研修医として勤務している諏訪野が種々の診療科を回って、本人の専門の科目を決めるストーリー。最後のストーリーが一番好きだった。
2019/06/30
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