水槽の中
水槽の中 / 感想・レビュー
おしゃべりメガネ
高校2年男女四人の1年間を淡く、ほっこり&のほほんと綴った作品です。いい意味で畑野さん特有のシリアス感がほとんどなく、構えるコトなくゆったりとしたキモチで、リラックスして読了です。いくつになって世代は変われど、やっぱり高校の頃の恋愛事情は不変であり、それこそが青春ド真ん中って感じがある意味新鮮でした。好きなのか、そうではないのかわからないし、気づきたくないビミョーなココロをとてもクリーンに描いてくれています。40過ぎて今、こういう作品を読むと「あったなぁ〜、こういうトキ」とちょっと切なくすらなりますね。
2018/09/01
いつでも母さん
カバーや帯に付いて行けるかなぁと思いつつ・・あらら?私は遥に同化してしまってましたよ。『自分の本当の姿は自分では見えない』そうなのよね~『おさえようとしても、全身から喜びが溢れだす。これが好きっていうことなんだ』そうでした。私は17歳のあの頃に戻ってました。憧れた先輩の卒業に涙して、好きな人がいて、コロコロと仲間と過ごしたあの頃。『今』が全てで、世界は『そこ』にしかなかった頃。あれから随分遠くに来てしまいました。あの頃の自分に言ってやりましょう。「大丈夫、なんとかなるよ。」と。あの頃もあって今があるんだ。
2018/08/01
❁かな❁
桜並木に憧れて入学した海の近くの高校。遥は高校2年生。友情、恋、進路について悩む。瑞々しく繊細に優しく描かれる。マーリンとの関係、アルトとバンちゃんの友情がいい。大きな出来事があるわけではなく普通に流れていく日常。でも些細な言葉、行動で特別になる瞬間がある。教室から見た校庭、教室の風景など思い出す。年齢を重ねても恋する気持ちはわかるので数回涙。「嬉しさで胸がいっぱいになり、おさえようとしても全身から喜びが溢れだす。これが好きっていうことなんだ」「それでも、一緒にいたい」とても良かった。甘酸っぱい青春小説。
2018/08/19
モルク
海の近くの坂の上にある高校に通う男女四人の同級生。上級生への淡い想い、花火の日の出来事、めちゃくちゃ可愛くタレントデビューも決まっている女の子との交際、どれも青春しているじゃないか!言葉がたりなかったり、タイミングが合わなかったりしてなかなか思いの伝わらないふたりに、あたたかい目を送っていた。甘酸っぱい高校時代を思い出した。といっても女子高で甘酸っぱい思い出なんてなかったことも思い出した。
2019/04/11
mariya926
主人公たちが落ち着いていたので、良い意味であまり青春という感じはしませんでしたが、高2の一年間が描かれていました。主人公は何をすればいいか?うにゃうにゃ悩みつつ、仲の良いアルトに惹かれます。良い雰囲気になり、キスもされたのに追いかけて来ないアルト。なんかアルトって名前って恰好いいですね。友人のマーリンとの関係もいいし、カーストとかイジメとかヒリヒリする内容がないので安心して読めます。なんだかんだラストがとっても気になりました。他の本も読んでみたいです。
2022/12/13
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