リトル・バイ・リトル (角川文庫)
リトル・バイ・リトル (角川文庫) / 感想・レビュー
aoringo
複雑な家庭に育った、ふみ。年齢に比べて落ち着きというか諦念をかんじさせる彼女だけれど、誠実な男子である周と出会う。「好き」や「愛してる」もなく淡々としているけど、自然と連絡取り合って自然と近づいていく。周ならいつかふみを笑顔にさせてくれるだろう。島本理生さんの高校時代の作品ということで、自分の初恋を思い出して甘酸っぱい思いに駆られました。
2020/07/05
だーい
穏やかに何気ない日常を送っているふみ。でも閉じ込めている暗い過去が今も心の中にある。ひどい目にあえばあうほど、いつかに期待してしまうのはなぜだろうという言葉に生きていく上での痛みを感じた。どんな家族でも割り切ることってできないなあと思う。そんなふみの心をそっと包み込んでくれる周との関係がふみを少しずつ変えていくのが印象的だった。人は何かを失いながら何かを得て生きている。綺麗事では済まされない人生を、一歩ずつ少しずつ生きていってほしいなと感じた。
2024/04/27
ソーダポップ
どこか浮遊感のあるストーリー主人公ふみの大切な人や家族達との触れ合い。淡々とした恋愛の物語。早熟の天才作家の著書に私も楽しめました。
2020/11/11
シフォン
たまたま図書館で借りた本。母と腹違いの妹と三人で暮らす主人公のボーイフレンドや行方不明のダメな父親に対する想い、この年齢ならではの感性が書かれている。
2018/07/07
白きゅⅡ
【再読】第25回野間文芸新人賞受賞作品。9年程前に読んだ時は、余り印象の残らない退屈な作品だと思っていましたが、今回改めて再読してみると、ふみと周の会話がとても心地よく、荒々しい感情や出来事がある訳ではないのに、優しく心を静かにさせてくれる作品だと、感じました♪静かに描きながら、主人公が成長していく様は、吉本ばななさんの作品の雰囲気に似ています!ページ数も少なく、テーマも重苦しくないので、これから時々再読してみたい作品です♪★★★☆☆
2018/06/01
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