青嵐の坂
青嵐の坂 / 感想・レビュー
いつでも母さん
「生きていくことは、自分が誰かから傷つけられているだけでなく、誰かを傷つけていることなのかもしれない。だとしたら、ひとにできることは罪滅ぼしだけ。生涯、誰かのためになにかをする道があるのなら、そのことをしなければならない。」何処かの偉い人や自分自身に問いたい言葉を、扇野藩を立て直すため私怨のために切腹させられた父を持つ娘・那美に云わせる葉室作家が良い。その夫となる主馬や兄・慶之助が民と藩の為、粉骨砕身する物語。いつも飢饉や飢餓で苦しむのは弱き者なのだ。葉室作家逝っても作品で会えるのが嬉しい。
2018/06/30
starbro
葉室 麟は、新作をコンスタントに読んでいた作家です。逝去後も新作が続いています。本作は、久々の扇野藩シリーズ、ハードボイルド時代小説でした。8、9月とまた新作が出版されますが、何時まで新作が読めるのでしょうか?
2018/08/02
初美マリン
作者らしく、想像通りですが、最後は涙します。人は外からは、わからないと。
2018/11/10
優希
面白かったです。いわゆる武家ものですが、斬り合う仇討ちではないのが好みでした。最後も清々しく感じました。
2021/04/07
それいゆ
最後はホッと胸をなでおろすいつものパターンでしたが、高評価の部類に属する秀作でした。9月28日に映画「散り椿」が公開されますが、この作品も映画化に値する出来栄えでした。
2018/07/25
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