夜の淵をひと廻り (角川文庫)
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夜の淵をひと廻り (角川文庫) / 感想・レビュー
翔亀
【物語12】真藤12作目。今度はミステリーだ。交番巡査を主人公とする連作短編集。謎解きの鮮やかさや主人公のハードボイルドさは真正ミステリーといっていいだろう。ミステリーとして充分楽しめる。しかし、やはり真藤らしさがある、というより全面展開されている。ミステリーという器でこそ、表現できたと言っても良い。それは、街の、住民の、社会の裏面に蠢く言いしようもない暗黒面を暴くことだ。警察官としてのキャリアの一生をあえて一交番員として過ごす(何と退職後も!)主人公は、その街の住民全員の表も裏もストーカーもどきで↓
2021/10/12
らび
何といってよいのか。けっこうグロい所もあるんですがシド巡査のアクが強すぎるキャラ設定のせいかサラッと読めました。住民の事なら家族構成、職場学校趣味、そして友人までなんでも網羅している地域密着変態巡査。「う~ん、最近似たようなもの読んだな~」というのもありましたがハードボイルドでちゃんとミステリーで謎解きもしっかりある。会話文が「お前~でしょうか」などの言い方が気にはなりましたが私にとってこの作品は異色な出会いでした。
2019/03/05
ぴかりん
Kindleにて。初読みの作家さんなので、慣れるまで少し時間はかかりましたが、凝った作りの連作短編ミステリでした。他の作品も読んでみよう。
2020/03/05
くろねこ
おぉ、すごいタイムリーな作者さんだった? 初読みで、なんとなく面白そうだなって本屋さんで購入して相変わらずちょっと置いといてここ数日かかって読了。。 最初ちょっとイマイチ乗れなくて時間かかったんだけど、中盤から雰囲気が掴めてからは面白く読めました。 受賞おめでとうございます✨
2019/01/15
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街の意思に、この世界の秘密を吹き込まれたひとりの警察官、シド巡査。果てしない職務質問と巡回連絡を繰り返し、街を舞い、彼が綴った手記は、まるで山王子のクロニクル。手記と街の歴史を紡ぐのは、正気と狂気。その境界線を今日もシド・ヴィシャスが踊る。
2020/07/03
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