アメリカン・ゴッズ 下 (角川文庫)
アメリカン・ゴッズ 下 (角川文庫) / 感想・レビュー
まふ
下巻では期待していた華々しい神々同士の戦いが中途半端な形で終わってしまい、やや期待外れであった。それでも、ほぼヨーロッパ全土、エジプト、アメリカ先住民族などの神々が総結束してアメリカのクレジットカード神などと戦いを交えたようであり、それなりの盛り上がりはあった。ローラが二回死んだり、シャドウが死んで生き返ったり、等々生と死を行ったり来たりの賑やかさもあった。やや中だるみ感はあったがアメリカが舞台だからこそのオールスター神々物語であり、総じて大いに楽しませてもらった。G465/1000。
2024/03/17
ほりん
移住者とともに、アメリカに移り住んだ古の神々。ヨーロッパ、アフリカ、アジアなどたくさんの神々や妖精たちは、人々の信仰が薄れていくのにつれて、力を失い、人間に紛れるようにして生きてきた。下巻の最後に登場した神々の索引がある。最初からこの索引を参考に読んでいれば、本来の神の姿との違いが分かって、より楽しめただろう。歴史上のエピソードのなかで、アフリカから連れて来られた奴隷たちがヴードゥー教の神々を胸に独立の戦いをするハイチの話が印象的だった。話全体のコンセプトは面白いと思ったが、ツボがいま一つ掴めなかった。
2021/09/21
くさてる
なるほど、これはまさに「アメリカの神々」の話なのだ、と深く納得する流れでした。登場する神話、神々、それにまつわる人々の運命が面白く、ラストまでぐいぐい読ませます。もしかしてラスト前の展開は評価が分かれるかもしれませんが、だからこそ「神話」なのかなあとわたしは思いました。良かったです。
2020/08/22
もち
「だが、これが町でただひとつのゲームだったんだ」◆最新技術に根付く現代の神と、忘れかけられた古代の神。両陣営間で戦争が始まろうとしていた。シャドウは隠された町や世界の舞台裏、冥界の入り口さえ探訪し、ペテンの真相と、失踪の真実を暴き出す。■極上のコンゲームの全貌が明らかに。序盤から張られていた伏線の回収に唸った後、本作ならではの犯人と動機が指摘されるミステリパートまで楽しめる。神話と策謀と犯罪と寂寥を、遊び心で纏め上げた、問答無用の娯楽作。
2021/05/20
本の蟲
なかなか良かった。正直、様々な神々が登場するのはおもしろいけど、話が進まんなーと思いながら読んでいたが、最終章には主人公の謎や諸々の疑問が解消する。最後まで読まなくては舞台裏が見えてこない話。人間の国。神々を育てるのには向かない国、アメリカ。その国に否応なく連れてこられた神々と、新たに生まれ続ける神々の対立の結末とは? 巻末に載っている、本作に登場する100以上もの神・精霊の名簿も楽しい
2020/08/30
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