こわい本3 狂乱 (角川ホラー文庫)
こわい本3 狂乱 (角川ホラー文庫) / 感想・レビュー
keroppi
これだこれだ‼︎ 私のトラウマになった「肉面」が収録されている。1966年「少年マガジン」掲載時、あまりの怖さに本を閉じた。その当時、我が家の風呂は、薪で沸かしていて(古い!)、「少年マガジン」を燃やしていたら、その衝撃シーンが出てきてしまった。火に燃え上がる残酷なシーンが目に焼き付く。それから55年振り。今回は冷静に読むことが出来た。いやーそれにしても、楳図さんの恐怖描写は凄い。最後に収録されている「悪魔の数式」だけ毛色が違う。これが「高二時代」に連載されていたなんて。高二の読者は妄想していただろうな。
2021/07/18
鱒子
巻末の掲載の、草間彌生さんと楳図かずおさんの「しましま・みずたま対談」が面白すぎる!(2001年収録) 4巻も楽しみです。「悪夢の数式」には、まことちゃんとピョン子ちゃんが1コマだけゲスト出演。う、うれしいのら〜〜!
2021/08/06
Vakira
あんなこといいな~♪できたらいいな~♪あんな夢、こんな夢、いっぱいあるけど~♪っと、ドラえもんがいなくたって「悪夢の数式」読めば、少年の憧れあの娘のパンティー。静香ちゃんの入浴シーンより刺激的じゃ~って事で「悪夢の数式」読みたく購入。んん?「アゲイン」や「まことちゃん」の様なギャク連発。こわい話ではなかったの?あります。時代劇ホラー。少年漫画黎明期の頃に超劇画。これぞ劇画の草分け。大迫力の残酷さ。虐げられた人々の復讐は心地よい。もしやあの大魔神はこれが元ネタ?なんて思ってしまう。楳図かずお、いいわ~
2021/10/06
あたびー
#日本怪奇幻想読者クラブ 朝日ソノラマ版は「ふりそで小町捕物控」以外は重複していない。「ふりそで…」は十手を預かる父が負傷し床についている間、娘のひとみが大胆に事件を解決する趣向。3話。脳の入れ替えとか、のちの作品につながるテーマがある。「人喰い不動」は残酷な領主の仕打ちに苦しめられた恨みが彫刻に宿り報いる話。「復讐鬼人」はまた残酷な領主を執念で討ち果たす話。「肉面」は面師である父の敵討。「木の肌花嫁」は、屋敷に生い茂る松の木が娘を離すまいとてか仇をなす話。ここまですべて時代物。
2021/08/27
ぐうぐう
美は楳図かずおにとって、畏怖の念を抱かざるを得ないものなのだろう。「狂乱」と題された『こわい本』3巻は、時代物の作品を中心に編まれている。「ふりそで小町捕物控」から3話が収録されていて、そのどれもが美への執着が主題となっている。美は人をいとも簡単に狂わせるのだ。解題にもあるように、1話で展開される脳移植は、楳図の作品に何度も登場するモチーフ。続く「人喰い不動」「復讐鬼人」には、怒りや恨みが人を狂わせる過程が描かれている。ユニークなのは巻末に「悪魔の数式」が収められていることだ。(つづく)
2022/02/01
感想・レビューをもっと見る