アンダードッグス
アンダードッグス / 感想・レビュー
W-G
タイトルからは、負け犬軍団が力を合わせて権力に一矢報いるような物語をイメージ。実際はそんな単純な話ではなく、虚実入り乱れ、誰が仲間で誰が裏切り者なのか、凄いスピードで二転三転。展開が早すぎて薄っぺらくなってしまった部分もあり、主人公古葉の有能さが際立つというより、あまりにも都合が良いと感じさせる点が多い。勢い重視だと割り切ってしまえば間違いなく楽しく、一気読みしてしまうような魅力ある作品。『プリンシバル』に続いて二作目であったが、他作品への興味はかなり増してきている。とりあえず『赤刃』を即ネット購入。
2023/07/04
starbro
直木賞候補作(既読3/6)&このミス5位ということで期待して読みました。長浦 京、初読です。雰囲気やスケールは好いですが、リアリティ&面白みに欠け、思ったほど楽しめませんでした。残念! https://www.kadokawa.co.jp/topics/4701
2021/02/17
しんたろー
元官僚・古葉を主人公にして1997年返還時の香港を舞台に「負け犬軍団」のスパイアクション。数ヶ国の陰謀が渦巻く戦いなのに、ど素人の古葉が核なのが面白いし、敵味方が二転三転するので一瞬たりとも気が抜けない。主人公に感情移入できるのも良いが、周囲が描き切れていないのが残念!魅力的なキャラが多いのだから、あと数十ページ足して各人を掘り下げれば凄い傑作になったと思う。それでも、ハリウッド映画のようなド派手なアクション満載で、合間に挿入される現代パートで哀愁を漂わす構成の巧さで、完成度高い佳作。#ニコカド2020
2020/11/30
海猫
メインの内容は返還前の香港を舞台に、銀行地下に隠された国家機密をチームを組んで奪取する話。イギリス、アメリカ、ロシア、中国のエージェントが入り乱れ、誰が敵か味方かがわからず、展開は常に予想を裏切る。暴力がきつい内容で人死が多い。が、主役の古葉は元官僚に過ぎず、タフガイではない。そんな彼が、弱者ならではの観察力と警戒心で、なんとか立ち回り、主導権を取っていくのが面白い。窮鼠猫を噛むがごとき痛快さ。緊張感薄れないままに、終盤では怒涛のアクションシーンに雪崩込む。捨て石にされた負け犬の、反骨の行動も読みどころ。
2020/08/29
いつでも母さん
こんなに人が殺されてもいいのでしょうか?負け犬?いえいえ、生き抜いた古葉は最強です!私には1997年の流れがこれでもかというほどエージェントの思惑が入り乱れてなかなか進まず、2018年瑛美の話も真実にたどり着くまで、正直ここまで動かされるのねって感じだった。カタカナに香港が舞台のエンターテインメント。映像化に向いている気がした本作。読み友さん高評価で、よく練られているとは思うものの私には…だった(汗)が感じ方はそれぞれで、これもまた読書の面白さかと。
2021/03/28
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