対話篇 (角川文庫)
対話篇 (角川文庫) / 感想・レビュー
タルシル📖ヨムノスキー
いわた書店一万円選書③。シンプルな表紙にまず驚き、なんとも言えないじんわりした読後感にさらに驚く。コロナ禍で誰かと直接会うこともままならないまままもなく2年、しばらく前からコミュニケーションはSNSが中心でこの本のタイトルにある「対話」が減ってしまった現代。自分も人と話すのは苦手だけれど、それでも大切なことはやっぱり直接コトバで伝えないと。いくらLINEが対話形式で簡単にやりとりができると言っても所詮は文字。微妙なニュアンスは伝わらないし、なんだかんだ言ってもやっぱり一方的だと感じるのは年寄りだから?
2021/10/03
水色系
再読。中編3本。喪失から、他者との対話を通じて心を取り戻していく、というのが共通のテーマだが、「花」がなかでも印象的。後悔先に立たずで、別れてもお互いを想いながらも二度と会わない、それって美しいけど苦しいなあ…。また、人間、他者との対話=やりとり、関係性のなかで生きてるんだなと、今さらながら思った。
2024/06/07
ずっか
地味なタイトルで初めての人にはどんな話がわからないよ~!でも大好きな本なの!私、何回も読んでいるの! 打ちのめされて生きていくのがやっとの毎日でも、この本を読むと生きていこうって思えるの。愛するっていいなあって思えるの。金城さん大好きです。新刊楽しみにしています!
2023/02/21
T
いわた書店一万円選書7冊目。大切な女性と死に別れ、死に愛された男たちの物語。対話篇というタイトル通りに、男と男が出会い、人生を語り合い、一期一会、互いの生を確かなものにしていく。三篇どれも印象深い内容だったけれども、一と二はミステリアスな雰囲気に包まれていて、奇妙な夢のよう。三はとてもリアリティのある感動的な美しい物語で特によかった。忘れな草の情景と花言葉がとても美しかった。「その手を離してはいけない」確かにそうだと思った。
2023/06/10
ぽけっとももんが
一万円選書。金城氏は初めて読む。おそらく選書に入ってなかったら手に取らなかっただろう。読み終わって、しばらくしてようやくこのタイトルに気がついた。対話か。とりとめのない3篇はそのテーマか。遅い、遅すぎる自分。タイトルを見て最初対談かと思ったことは岩田氏には秘密にしたい。
2022/10/15
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