クリスマス・キャロル (角川文庫)
クリスマス・キャロル (角川文庫) / 感想・レビュー
麦ちゃんの下僕
僕も子供の頃に挿絵入りの抄訳で読んだ記憶があるクリスマスストーリーの“傑作”が、あの越前敏弥さんによる新訳版で登場です!強欲で非情な老人スクルージが、精霊達に“過去”・“現在”・“未来”のクリスマスの光景を見せられることで改心していく物語ですが…印象的なのは「火」の描写ですね。金持ちなのに石炭をケチって事務所にも自宅にもほとんど火を灯していないスクルージに対し、精霊が見せる光景には貧しくても必ず火が赤く燃えていて、その周囲に家族や仲間が集っている…どちらが“幸せ”かは一目瞭然ですよね!#ニコカド2020
2020/12/25
buchipanda3
クリスマス前夜の幻想的な出来事を描いた英国物語。古典らしい寓話感もあるが、それ以上に人間味に溢れるドラマとして惹き付けられた。主人公は無慈悲で偏屈な老人として周りから疎まれるスクルージ。彼の前に突然かつての同僚の幽霊が現れる。その描写がまた怪奇めいており、一方でユーモラスさも兼ね備え妙味を感じさせる。その後も展開が矢継ぎ早に繰り広げられ、一気に読み終えた。シンプルな内容ゆえに余計に素直な歓びと慈愛の意味が伝わってくる。改めて自分というものに目を向けることの大切さも。ディケンズ作品をもっと読みたくなった。
2020/12/21
もぐたん
ケチで頑固なスクルージ老人のもとに現れた霊。精霊たちが見せたのは、少年時代の希望や喜び、クリスマスの胸踊る気持ちだけではなかった。過去、現在、未来の精霊が見せる鮮やかなストーリーは、スクルージ老人の運命をも変えられるのか。自分を支えてくれる人、いつも側にいてくれる人、遠くても心を通わせてくれる人…。誰かとの繋がりを愛おしく思わせてくれる名作に、心が温かくなる。★★★☆☆
2021/12/04
鱒子
過去、現在、未来の精霊に導かれ不思議な旅をする、強欲ジイさん スクルージ。わたしが本書を知ったのは高校生のとき。実は映画「3人のゴースト」の方が先でした。それ以来何度か読んでいますが、毎回ティム坊やのくだりで涙……。1843年に書かれた名作が新訳でよみがえります。テンポが良く心地よい文章です。
2021/01/23
mihya
ストーリーは知っていたが、恥ずかしながら読んだのは初めて。時代を写す風景や雰囲気の描写がとても興味深い。大人のための童話といった感じで面白かった。この時期に読んで良かった。 Merry Christmas! 『かみさまのしゅくふくが、みんなにありますように!』
2023/12/23
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