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アニーの冷たい朝 (角川文庫)

アニーの冷たい朝 (角川文庫)

アニーの冷たい朝 (角川文庫)

作家
黒川博行
出版社
KADOKAWA
発売日
2020-04-24
ISBN
9784041094303
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アニーの冷たい朝 (角川文庫) / 感想・レビュー

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あすなろ

内なる覚醒の狂気。黒川氏作品史上、最も猟奇的な殺人犯を描く、とあらすじや冒頭に記述あれば、読まずにいられるかと積んであった本作。バブル期を時代背景に描かれた本作であったが、いつもの黒川氏独特の失礼ながらお下品と紙一重とも取られかねない描き込みは少しなりを潜め、狂気の描写の方に表現の分量を割いていると取れるが、いざ繙けば一気読み必須であったのである。黒川氏の違う一面も鑑みれる秀作と捉えられる本作を堪能させて頂きました。

2021/03/07

修一朗

引き続き大阪府警シリーズを。今度は猟奇的殺人モノ。誉田哲也さんの警察小説にあるやつだ。こういう場合は犯人キャラを強調するものだがそこは控えめであくまでも地道な捜査を進める谷井デカ長と矢代のコンビだ。コンビで捜査というよか村木班全体で捜査を進める感じ。それはそれば地道に淡々と捜査進めるけどもそこはもう少し冴えた筋読みとかあれば,リンカーンライムシリーズのようなノンストップサスペンス調になったと思う。被害者側の視点もあって次々展開が変わって切迫感あります。最後までハラハラで面白かった。

2023/08/25

やも

大阪で異様な女の遺体が続けて発見される。共通してるのは、体毛が頭髪をのぞいて全て剃られていたこと、下着を含め衣類の一切を着せ替えられていたこと、派手なメイクをさせられていたこと、屍姦されていたこと…。猟奇的な殺人事件、それとは別の詐欺事件、警察目線、狙われた女目線と視点が交互に入れ替わり話が進む。犯人の目星はつけたが見当外れ。予想外の不意打ちにやられたよ。そしてもう1つやられたのは、あとがき。黒川さんと鷺沢萠さんは仲良しだったんですね。黒川さんのことをますます好きになってしまいました。

2022/08/13

タイ子

大阪府警シリーズ。と、言っても順に読んでるわけでもないのでどの刑事が活躍するのか読んで見ないとわからない。本作の犯人の気持ち悪さ、腹が立つほどに上手く立ち回り、エグイほどに警察を翻弄する。宅配便を装い女性を手に掛ける猟奇的連続殺人犯。ホントに気持ち悪いヤツ。なんで本とかドラマとかに登場する女性って犯人かもしれないと思いながら自ら近づき、怖い目に遭うんでしょうね。まんまと術中にハマる女性がじれったいと思いながらハラハラドキドキ。警察との攻防も面白い!一気読みの流れは黒川さん流。今までにないラストが好き♪

2020/05/14

キムチ

薄いとはいえ、さすが黒川作品。こんなに面白いとは❣未読の他も漁りたくなる。由美の語り 淡々と発生する殺人事件の並行した構成が巧い。読み手は 異常な犯人像を克明にモニターするので カメラワークとしたらパラレルアクション。おぞましさに慄きつつ・・ひたすらけつまつへ。ラストもお~!谷井・矢代コンビは初登場。色っぽい場面も用意しつつ、おちゃらけは皆無・・巻末に再掲載した鷺澤氏のあとがきがいい味。「アニーって誰?」が#になっている。

2020/06/10

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