ヒストリア 上 (角川文庫)
ヒストリア 上 (角川文庫) / 感想・レビュー
goro@80.7
沖縄での激戦で生き残り米国支配の中、新天地を求めてボリビアへ逃亡、どこまでも力強く生き抜く知花煉の波乱万丈はまだまだ下巻へ続く。マブイと肉体はこれからどうなっていくのか。
2023/04/12
活字スキー
【私は死に際なんだし、もうすぐ死ぬのだから、最期の瞬間だけは私の好きなようにしていい。死に際は何人にも侵されない最後の自由なのだ】一九四五年三月の沖縄に吹き荒れた鉄の暴風。この世の地獄で魂(マブイ)を落としてしまった少女。池上さんらしいブレーキのぶっ壊れた島人魂が炸裂する破天荒エンタメ、並外れた才覚と気概を宿した主人公がとにかくヒドイ目に遭うのはもはやお約束。戦後の米軍占領下沖縄でドン底から這い上がったのも束の間、スパイ容疑でCICから狙われる身となり、藁にもすがる思いで南米へと逃れるが……。
2020/10/15
Malos
知花煉。第二次世界大戦の沖縄戦にて、魂(マブイ)を落とす。生きるべく生き、米諜報組織CICに追われる立場となり、南米ボリビアへ渡る。一方、分裂した魂は革命家ゲバラに出会い恋をする。2人の煉は波瀾万丈な忙しい日々を生きる。
2021/03/01
アオヤマ君
第二次世界大戦の沖縄戦から物語は始まる。主人公は戦災孤児の少女、知花煉。戦争で「魂(マブイ)」を失くし、諸事情により戦後の日本を抜け出し、南米ボリビアへ。波瀾万丈のロードノベルの様相を含みながら、伝わり難い現代史が刻まれる。浮き沈みが激しい「煉」の人生、だけどなんだか楽天的で渇いている。次々と展開が気になり読み進めてしまう。「私」と「わたし」一人称の視点でスピードを持って動く。物語だからね、このぐらい浮き沈みが激しくて、飛ばした感じが小気味良い。熱いボリビアでの出会いから、怒涛の展開の下巻へ。
2020/10/28
みゃお
読了 二人?の煉の生きざまが、作者のどの作品よりも破天荒すぎて。 後半は、どうなってしまうのか。
2020/12/07
感想・レビューをもっと見る