妖怪少年の日々 アラマタ自伝
妖怪少年の日々 アラマタ自伝 / 感想・レビュー
たいぱぱ
『帝都大戦』でティーンの頃の僕に呪的興奮をもたらしてけれた荒俣宏さんの自伝。自伝といってもなんとなくで、司馬遼太郎的に脱線しまくり(笑)。驚き通り越して、怖くなったのが、最近読んでた本の登場人物や地名、疑問、そして友達と話してた話題が次々に本書に登場してきたこと。入谷の鬼子母神、歌舞伎に何故女性役者がいないのか?正岡子規に碧梧桐、和菓子屋「うさぎや」の創業者や細野晴臣の祖父(なんとタイタニックの生き残り!)。何処かで僕を見てる(笑)?荒俣さんの趣味に塗れた行きあったりばったりの楽しき人生。羨ましいな!
2021/03/06
bura
読み友さんのレビューを見て。荒俣宏の自伝。東京の下町、台東区に生まれ、板橋区で育った団塊の世代。慶大卒業後日魯漁業に就職し、9年半コンピュータエンジニアとして過ごした後、32歳で物書きとなる。年収70万に届かない時期を経て「帝都物語」の大ヒットで一流作家の仲間入りをし、大好きな博物学に身を投じる事が出来たという。この半生記の話を理解するために膨大な情報、つまりあらゆる本や映画、妖怪、住んだ土地、師匠たち、海外旅行で得た物、ミイラ、海水魚、マンガ、アニメ、etc…が押し寄せて来たのだ。流石、アラマタである!
2021/07/10
ぐうぐう
「人生の喜びは、最高の導き手に巡り合えることしかない」とまえがきにあるように、荒俣宏が荒俣宏となるためには多くの師との出会いが必要であった。子供の頃からその信条に自覚的で合ったアラマタ少年は、師との出会いを待つのではなく、積極的に探そうとする。「この人だ!」と思う人物に果敢にファンレターを送るのだ。ところがアラマタの自伝は、まるで一筋縄ではいかない。幼い頃に過ごした下谷という地域の説明が、いつしか鬼子母神の話へとスライドし、博物学的考察が自伝そっちのけで始まる。(つづく)
2021/06/18
ばんだねいっぺい
自伝の皮を被った荒俣宏による博物学講義。センセイには、平井呈一氏や紀田順一郎氏や水木しげる氏などのセンセイのセンセイがたくさんいて、それがワンダーの世界を開拓する礎となっていたことに感銘を受けた。
2024/02/11
スプリント
知識の深さからいっても賢者と呼んで差支えがない人だと思う。 その生い立ちから片鱗が垣間見えます。
2022/01/16
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