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悪の芽

悪の芽

悪の芽

作家
貫井徳郎
出版社
KADOKAWA
発売日
2021-02-26
ISBN
9784041099674
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悪の芽 / 感想・レビュー

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starbro

貫井 徳郎は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。「風が吹けば桶屋が儲かる」的なイヤミスかと思いきや、「悪の芽」は、それほど肥大せず、善の芽となり昇華しました。途中までは快調に飛ばしたのですが、最後失速です。4月は本書で、読了です。 https://kadobun.jp/news/press-release/9hehihrsuz48.html

2021/04/30

ウッディ

無差別殺人を起こし、焼身自殺した犯人が、小学生時代に自分がいじめの原因を作った斎木均であることを知ったエリート銀行員の安達は自責の念に駆られ、仕事に行けなくなり、彼がなぜ事件を起こしたのかを調べ始める。子供の頃の意地悪な一言、差別意識、無責任なネットへの書き込みなど、それ自体は「悪」とは言えないような「悪の芽」は、やがて大きく育ち、大事件につながっていく。憎むべき対象を失った被害者遺族が、新たな悪の芽を育むことが無かったのが救いだった。「乱反射」に通じる貫井さんらしい物語は、読み応えがありました。

2021/08/29

うっちー

悪の芽はどこにでもある。でも、無差別殺人は悪の悪。善の芽を育みましょう

2021/03/16

しんたろー

貫井さん新作は得意の「人心の闇を抉る社会派ミステリ」…イベントでの無差別殺人は犯人の焼身自殺で動機が判らず、犯人を虐めていた同級生や被害者家族を苦しめる…群像劇というには人数が少ないが、その分各々の葛藤を掘り下げていて、共感で苦しくなった。事件をスマホで撮影した大学生を絡める事でネット社会の功罪を考えさせられる構成も巧い。やや残念に感じたのは、もっと書き込んで欲しい部分が多いのと、犯人自身の実際の描写がないからかも知れない。とは言え、一気に引き込む序盤と「善の芽」で微かな希望を描いた終盤は流石の出来栄え!

2021/06/24

ショースケ

無差別大量殺人を起こし自分も自殺。エリート行員の安達は犯人が小学校の同級生だったことを知り驚愕する。なぜなら、自分の意地の悪い言葉からいじめが始まり犯人は不登校となって転落したような人生を送っていたからだ。なぜ場所がアニコンだったのか、何に駆られてあんな酷いことをしでかしたのか、今となっては謎のままだ。安達は自責の念に駆られ心身ともにおかしくなっていき、家族を守るため、いや、自分ためにも犯人の人生を探してまわる。その動画を撮影した亀谷や被害者の家族なども絡まって悪の芽は暴かれていく。面白かった。

2021/09/19

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