夢違
夢違 / 感想・レビュー
とら
恩田陸さん初読み。驚く程に全然分厚さを感じさせなかった。勝手に小学生が小学校内で織り成す話だと思っていたので、ちょっと肩透かしを食らった気分になったけれどこれはこれで表紙に合った話になったなあと。小学生の話でこの表紙はちょっと…と思っていたので笑 直木賞候補に加えてドラマ「悪夢ちゃん」の原案、ということで気になっていた。何だかんだで、本を捲る手を止められなかったのは事実なので面白かったんだと思う。でも恩田陸さん、思ったより読みやすかったなあ。勝手にお堅いイメージを持っていたので笑 他の作品も読んでみたい。
2013/08/27
kishikan
読了後、しばらくの間何も考えられず余韻に浸っていました。SF、ホラー、ファンタジー、この小説をどのジャンルに位置付けたらいいのか。でもそんな位置づけをすることが、無意味と思える感動の小説です。物語が描く近未来、夢を可視化してしまう技術が確立した世界では、夢と現実が通い合い、記憶と夢、夢と過去そして未来が行き交います。そうした世界の中で恩田さんが語る「愛のあり様」。何度かゾーっとするスリルとサスペンスに満ちた話でもありますが、いえいえそれだけではありません。甘く切ない夢物語。これはなんと言っても傑作です。
2012/01/23
くりきんとん99
去年から今年にかけて新聞で連載されていたもの。新聞で読むとどうしても途切れ途切れだし、読み忘れとかもあったから、一冊で読むとわりとすっきりイメージしながら読むことができた。さすがの恩田ワールドに今回もやられた。一見、現代だけど、夢が可視化できるという世界。設定も面白く、そして怖さも。何だかいろいろと考えさせられた作品。
2011/11/29
ダイ@2019.11.2~一時休止
夢を記録できる世界で、予知夢を見ることのできる女性に関する謎に挑む。恩田さんらしいなんでそんな終わり?って感じ。
2017/01/06
PSV
物凄いリーダビリティ。ハンパないBSF(注)。流石恩田陸。これこそボクらの恩田陸。でも、これじゃあ直木賞は無理だ(苦笑)作品を覆う不穏な空気が凄く良い。そして、夢という不確定な要素をあえて視覚化し、それを主軸にオカルトを混ぜるという離れ業、なかなかお目にかかれません。提示される謎が全て興味深く、そして残りページを考えながら読んでると、やっぱり、こういう感じか(笑)、と。ええ、いつもの恩田陸で安心しました。色々未消化ですが、それはまあ、恩田クオリティ。次回作にも期待したい。 ★★★★☆ 注=ボンクラSF
2012/11/27
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