シュンスケ!
シュンスケ! / 感想・レビュー
さつき
利助、俊輔と呼ばれた頃の伊藤博文。長州を描いた作品は、やっぱり『世に棲む日日』の印象が強くて、どうしてもそちらの名シーンが思い浮かんでしまいました。伊藤を主人公にすることで、明るい読み物に仕上がったなぁと思います。ただ、ずいぶん中途半端な所で話しが終わっていて残念。この後の飛躍を読みたかったです。
2018/08/27
とん大西
ようやく読了しました。初代内閣総理大臣・伊藤博文の青春記。そうか、こういう人やったんか。同じ長州でも桂小五郎や高杉晋作の影に隠れて幕末の頃の伊藤博文は小賢しい使いっぱしり。その小賢しさが英国留学で世界を知った伊藤博文の野心を討幕に駆り立てていく。「日本はどこまでも日本人の日本でなければならないんじゃ。わしたちは全国一如にならねばならん」-下級武士の身分にも関わらず諸外国から日本を守ろうとする危機意識と義侠心。大久保利通の志にも通じるなかなかの男前ぶりです。ただ、幕末ばかりで明治の話がなかったのは少し残念。
2017/10/19
ぴろち
幕末ものにはまったことがあったけど、その時は全く伊藤博文に興味がなかったなー。お札にまでなった人なのによく知らなかった。でもやっぱり幕末はおもしろい。
2016/12/06
なゆ
シュンスケ、伊藤俊輔…そう、あの伊藤博文の若かりし頃の幕末青春もの。貧しい百姓の家に生まれながら、運にも人にも恵まれての最終的には大出世だったとは。ここでは攘夷に揺れる長州藩の内部でゴタゴタするなか、20代前半までのシュンスケがいきいきと描かれる。人を見る目に長け人たらしでもありながら、縁の下の力持ち的存在だったがために、あまり幕末ものでは存在感なかったのだろうか。さあ倒幕へ、という所でシュンスケ篇は終わってしまったので、ちょっと残念。そこから維新の活躍もこのトーンで読みたかった。
2014/02/02
のほほん@灯れ松明の火
旧紙幣の『伊藤博文』というよりも、片仮名の『シュンスケ』がほんとピッタリでした。幕末の話なのに、薩摩との確執にはあまり触れられてなくて、そういえば西郷隆盛も竜馬さえも出てこなかったような…。一貫して「長州」と「日本」のみに集中していた様に感じて、それが かえって新鮮で面白かったです。できれば、若かったシュンスケが どういう風に『伊藤博文』に変わっていったのかも読みたかったなぁ…。
2013/07/02
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