甘い復讐 (単行本)
甘い復讐 (単行本) / 感想・レビュー
さらば火野正平・寺
今や『タモリ論』でお馴染みの樋口毅宏。6本の短篇集だが、どれもこれも相変わらずアンチモラルな内容。やっぱり面白くてあっという間に読了した。面白かったのは前半の3本(『甘い復讐』『永遠とドラゴン』『さくらの結婚』)で後半の3本(『ある芸者の証言』『十階建てのラブストーリー』『余生』)は今ひとつだった。安達哲の漫画『さくらの詩』へのオマージュである『さくらの結婚』はこの短篇集最高の盛り上がり部分だ。内容が内容なので誰彼構わずお勧めできないが、この本の印税の一部は(公)エイズ予防財団に寄附される。
2014/04/25
イノ
よくもまあここまでさらけ出して書けるもんだと呆れるほど。不快に思う人が9割位かな?もう樋口さんは読まないだろう。でも残り1割の面白い!と感じるファンはこの強烈さが堪らないのだろう。短編の1つ1つにしても面白さと嫌悪感が行ったり来たり。とてもお勧め出来ないが、たまにはこっそり読んでみたくなりそうだ。
2016/09/05
ごみごみ
ゲスい男たちの欲望渦巻く短編集。とくに前半3編は・・エログロ!ドぎつい描写と登場人物のクズっぷりには嫌悪感を抱いてしまう。読友さんの言うとおり、好き嫌いが別れる作品かも。でも、最後まで読んでしまった (笑)
2019/08/15
そうたそ
★★★★☆ またしても衝撃的な内容の作品だった。樋口さんらしい作品に変わりはなく、人に薦めにくいような内容。短篇集であるが、とにかく最初から最後まで下衆で屑な人間のオンパレード。読んでいて不愉快な気持ちになること間違いなし。この作品に救いを求めることなど、一切無駄なことであり、虫酸が走るほどの下衆っぷりを堪能する他にないのではないかと思う。そんなわけで、こういう作品を許容できる人でないと読むべき本ではないかもしれない。作品のクオリティの良さは保証できるが、内容的に言えば賛否両論な一冊だろう。
2014/04/08
ren5000
ここまで見事にエログロ満載なら読んでるほうも麻痺するのかすごく楽しく読めてしまった。表題作はちょい真面目に始まって『永遠とドラゴン』で昇天したと思ったら『さくらの結婚』でこれでもかというエロ描写でお腹いっぱいになってラストの『余命』でクスっと笑って読了。面白かったけど、人に勧めると人格を疑われそう(笑)
2015/09/13
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