破門 (単行本)
破門 (単行本) / 感想・レビュー
遥かなる想い
第151回直木賞受賞作。 桑原と二宮の疫病神コンビが 交わす大阪弁がよく、ヤクザの 会話をうまく描写している。 物語は、疫病神コンビが 映画出資の詐欺にあい、それが ヤクザの争いへと発展するのだが… 特徴的なのは、コンビの会話が 延々と続き、それが全編に軟らかい 雰囲気を醸し出している。あまり 心に残る話ではないが、この 雰囲気は記憶に残る…大阪の 裏がうまく描写されている本だった。
2014/08/17
サム・ミイラ
ストーリーは勿論、どこか漫才のような掛け合いは本当に楽しかった。久しぶりにワクワクした。途中までは。後半になるにつれ、逃げられ捕まえまた逃げられて、この繰り返しに少し飽きる。極道物というよりはコンゲーム的題材なのでやはり最後はどんでん返し、大逆転で決めてほしかった。この展開と結末がリアルと言えばリアルなのだろうけど。ビカレスクロマンには必須のカタルシスが感じられず不満は残る。それはともかく私も会話が大阪弁になってしまった。ご注意を。大阪弁は伝染する(笑)
2014/09/27
ehirano1
今回も相変わらずの桑原と二宮で楽しませてもらいました。会話中心の小説ってのは意外と少ないので貴重です。ギャンブルが好きだったらもっと楽しめたかもしれないとも思いましたが、それ以上に桑原と二宮にも大きな大きな転換期が訪れ、この先益々目が離せないと思いました。
2022/01/22
にいにい
疫病神シリーズ第5作。今回もコンビのテンポ良いやり取りの面白さとスピーディーな展開で、楽しく一気読み。本シリーズは、安心して読むことができる。桑原、二宮の今後が気になる終わり方だが、次回作での復活を黒川博行さんが、どのように描いて楽しませてくれるのか?。これまでの5作品のなかでは、「国境」、「螻蛄」、「破門」の順に良かったかな。僕には。特に、「国境」が最も印象に残っている。 はやく次のシリーズを読みたい。
2015/02/20
kaizen@名古屋de朝活読書会
直木賞】映画制作事業を装った詐欺。暴力団が暴力団を欺す。主人公二宮は建築相談業。刃傷沙汰あり、殴り合いあり。映画は北朝鮮・韓国・日本を舞台に構想。詐欺を働いた男は香港・澳門に逃亡。後を追う主人公たち。鎬を削るのか、凌ぎを削るのか。銀行、証券会社での換金の制約と仕組みが詳しい。
2014/11/06
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