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少女キネマ 或は暴想王と屋根裏姫の物語 (単行本)

少女キネマ 或は暴想王と屋根裏姫の物語 (単行本)

少女キネマ 或は暴想王と屋根裏姫の物語 (単行本)

作家
一肇
出版社
KADOKAWA/角川書店
発売日
2014-02-27
ISBN
9784041106853
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少女キネマ 或は暴想王と屋根裏姫の物語 (単行本) / 感想・レビュー

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ひめありす@灯れ松明の火

成り切れなかった森見富美彦であり、成り切れなかった野崎まどであり、成り切れなかった西尾維新であり、成り切れなかった万城目学であり、成り切れなかった入間人間であり、成り切れなかった太宰治であり、まだなりきれてないのであろう一肇の物語。誰の二番煎じにもなりたくないから一(にのまえ)と名乗ったのでしょう。筆で以てあらゆるものを啓くと誓ったから肇(はじめ)と名乗ったのでしょう。一筆啓上、あなたがあなたとなれる様に、祈っています。映画を作る様に誰かと生き、映画を作る様に嘘をつき、映画を作る様に真を追い求めましょう。

2015/02/21

柊龍司@中四国読メの会&読メ旅&読食コミュ参加中

なんだか読んでいると森見さんの作品の匂いを強く感じたのだけど、おそらく森見作品が苦手の人にはこちらの作品も苦手になるのだろうと思う。小説は面白くて私好みだったのだけど、帯に書かれた言葉が大袈裟すぎてハードルを上げすぎたせいで評価が下がってしまう気もする。「僕が死んだら、この本を棺桶に入れて欲しい」は言い過ぎ。私が死んだら入れて欲しい本はありすぎて棺桶からあふれてしまうので、そういう迷惑な遺言はしないようにしようと思う。なんにせよ、森見作品好きには間違いなく気に入るので是非とお奨めしたい

2014/06/19

いたろう

安下宿で鬱々と暮らす、女性にうぶで妄想癖のある大学生と清楚な黒髪の乙女、時代がかった言葉使い、これは、まんまモリミーの世界やんと思って読んでいたら、話は徐々にモリミーっぽさを離れ、甘酸っぱい方向へ。亡き親友が残した未完の映画と死の真相――。映画は、少女との恋愛は・・・。少女と二人乗りで街なかを駆けるベスパのシーンが印象的。

2014/07/06

源明

まるで映画の登場人物のようなキャラクター達が、まるで映画のようなストーリーを紡ぐ。そんな小説。青春とは爆発だ。青春を謳歌するか否かは、どうしようもなく膨れ上がったエネルギーを如何に発散させられるかにかかっている。けれど、それができる人間がはたしてどれだけいるだろう。エネルギーはなかなか溜まらず、どこに向けて発散させたらいいのかわからない。そんな人も多いだろう。この物語を読めばその答えがわかる・・・という訳ではないけれど。青春をくすぶらせている、くすぶらせていた全ての人に読んで欲しい。そう思える傑作である。

2014/03/12

亮人

森見フォロワー文体とウワサになっていたので今年中に手にとってみた!たしかに、モリミー主人公のようにヘンテコなこだわりを持つ韜晦の独白文体。しかし中盤の懊悩のシーンが、森見作品のようにどこかおかしいものではなく、本当にシリアスに鬱屈としててチョット中だるみ感もあった。しかしその効果もあり、ラストに向けての「暴想」状態は一気呵成な文章表現もあり疾走感バツグン!ある人物についての仕掛けも効果的に決まっていたし。映画論については守備範囲外なので分からないが、なにより「屋根裏姫」が超絶魅力的だったので全てよし!!!

2014/12/04

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