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天地雷動 (単行本)

天地雷動 (単行本)

天地雷動 (単行本)

作家
伊東潤
出版社
KADOKAWA/角川書店
発売日
2014-04-22
ISBN
9784041107522
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天地雷動 (単行本) / 感想・レビュー

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藤枝梅安

信玄亡き後、勝頼が信玄子飼いの武将たちの言を退け、長坂釣閑を重用し、長篠の戦に敗れるまでを描く。勝頼、秀吉、家康など、視点を変えた短いエピソードに加え、「武田家滅亡」の後半の中心人物・宮下帯刀の視点。帯刀以外の人物たちが、常に信長を意識して行動する様子が綴られており、信長を中心とした時代の流れを誰がどのように乗り切っていくかが、テーマ。岩井三四二さんの下層の者たちの姿を描いた一連の作品と比べると描き方が中途半端な気もする。「四郎を殺せば、信長にとって家康は用無し」という酒井忠次の言葉が印象的。

2014/08/17

とん大西

伊東作品は8作目になりますが、幕末・戦国・鎌倉など時代を問わない安定した読心地は流石やと思います。今回は、織田徳川連合軍と武田騎馬軍団が激突した『長篠の合戦』に至る群像劇。英雄達の心の裡、その生々しさがいい。最初は戸惑った急な場面展開も、慣れてくると映画のカット割りのような感じ。合戦への緊張感が高まるにつれ読応えも増してきました。焦燥に駆られる勝頼、苛烈な信長、躍動する秀吉、苦悩する家康。英雄達の思惑が交錯。非情な矜持を胸に戦いへのカウントダウンが刻まれていく。果たして本懐を遂げるのは誰か。骨太な面白さ。

2018/07/24

ナイスネイチャ

図書館本。同作者の「武田家滅亡」に繋がる長篠の戦いまでの話。やはり正しい道に導く側近の能力とそれを受け入れる本人の寛容さが勝敗を分けたと如実に著されてました。家康には酒井忠次、秀吉には豊臣秀長。結果は戦う前に決している・・。最後は消化不良でしたが面白かったです。

2014/06/11

のり

信玄亡き後の武田家。勝頼と宿老の溝。一枚岩になりきれないもどかしさ。他に家康や秀吉目線での進行。弱さを認める事の家康の強みが後々に花開くことに。信長の無理難題を知恵を絞り、必死に応える秀吉の努力。勝頼にしろ、信玄の遺言がなければ、立派な棟梁になったはずが、足枷が武田家を滅亡に導いたような…上杉・北条・徳川・織田に囲まれ身内揉めしていたら無敵の武田家でも未来がなかったのは頷ける。

2017/01/08

巨峰

長篠の戦いをまるごと描いた大作。実は過去に読んでいたみたいで、読メをあけて初めて気が付いた次第。信長側が秀吉しか出てこなかったり徳川側の家臣がほぼ酒井忠次だけたったりする一方で武田側の宿将たちと勝頼の相克の中でどうにも動きようもない現実が描かれる。

2018/11/23

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