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銀橋 (角川文庫)

銀橋 (角川文庫)

銀橋 (角川文庫)

作家
中山可穂
出版社
KADOKAWA
発売日
2021-04-23
ISBN
9784041111543
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銀橋 (角川文庫) / 感想・レビュー

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エドワード

宝塚物語第三弾。私が初めて宝塚観劇に行く時、当時の職場の宝塚ファンの男性が「オケピットと客席の間のステージを銀橋と言うんですよ。」と教えてくれた。公演でも年配男性2人組が感想を話していた。少女の時に心奪われた宝塚に入った可憐なジェリコ。天性の華と色気を持つレオン。生けるレジェンド、芸歴40年の専科・アモーレ。百戦錬磨の様々な俳優たちの人間模様。退団公演中に倒れるアモーレ、どうするジェンヌ?タカラジェンヌたちは五つの組に分かれていても、全員が仲間という演劇集団。その連帯意識をまざまざと感じさせる物語だ。

2021/12/24

けえこ

「リーゼントには髪の毛一本垂れていてはならず、燕尾には塵ひとつついていてはならず、靴はピカピカに磨き上げられていなければならない」 男役の美学とは凄まじいものだと思った。

2023/12/10

あんこ

前作はファンタジー要素が強めだった(とはいえ宝塚そのものが浮世の夢のような場であり続けていることは間違いない)が、三部作の集大成ともいえる本作は、舞台に魅入られ舞台に取り憑かれた人物たちの生き様が描かれていて熱かった。前作から小説の文字の中からも立ち上るレオン様の色気に充てられていたので、今回晴れてトップにご就任なさったことを嬉しく思っております。

2021/09/21

qoop

舞台上と同様、タカラジェンヌの日常生活もファンタジックに書く著者の宝塚シリーズ完結篇。華やかさを基調に伸びて行く想像力は、人間関係の濃淡を含めて舞台裏のドロドロした部分をもドラマティックに描き、宝塚をより宝塚らしく見せる。イメージを損なわず更に増幅させる手法は決して珍しいものではないが、成功していると思われる。近いものをあげればスポ根的な手法か? 虚実の被膜を積極的にぼやかせる「プロレススーパースター列伝」的な系譜(?)に連なるのかも知れない。

2021/08/05

あんこ

再読。私の好きな方ももう暫くすると退団で、どういう心持ちでいたらいいのか分からなくなっていた時に、このシリーズを思い出しました。ページは多くないのに、濃密で情熱的な束の間の夢を見たような気がします。以前読んだ時よりもずっと心の奥深くに刺さりました。来る日のことを思いつつも、それまでどうか私の好きな人達が幸せな時間を過ごせるよう祈るばかりです。

2024/04/05

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