つながりの蔵 (角川文庫)
つながりの蔵 (角川文庫) / 感想・レビュー
のぶ
死をテーマの一つに扱いながらも、ファンタジックな要素も入っていて、暗い作品ではなかった。主人公の遼子は41歳で小学生の双子の母親。その遼子の元に、幼なじみの美音からクラス会の誘いがある、当時仲の良かった四葉ちゃんが出席するらしい。出席すると即答した遼子、そこから当時の回想が始まる。小5のときにふとしたきっかけで、遼子と美音は四葉ちゃんと大の仲良しになる。作中には美音の5歳で亡くなった弟の話や、認知症になった老人の話のような辛い話も出てくる。世を去った人への忘れられない思いを描いた優しい物語だった。
2021/09/12
はつばあば
41歳の遼子に小学校5年生の頃の同窓会の案内が・・懐かしいです。私も小学校を卒業してから60年近くも経ったのやと思えば感慨深い。昨夜ブラタモリで山科の事がと読み友さんより連絡を頂いたのですが見過ごしてしまい残念!。山科と言っても私の育ったころは東山区山科。その前は宇治郡山科村。ここに登場する四葉ちゃんのような大きな家ではありませんでしたが、蔵や牛小屋などがありました。曾祖母をはじめ大所帯。初孫でひ弱故いじめられっ子だったのが、逞しくなったのが丁度この頃。ほんと5~6年生の頃が懐かしいです。老いて読む本?
2023/05/21
たるき( ´ ▽ ` )ノ
Kindle Unlimitedにて。41歳の主婦が小5の頃に思いを馳せるお話。穏やかなようでありながら、胸がザワザワする内容に心を持っていかれた。
2022/08/17
ピロ麻呂
「死」という重たいテーマを扱いつつも、優しさに溢れた温かいストーリー🍀小学生ぐらいになると「死んだらどうなる?」って考え、大切な人の死を想像して泣いてしまうこともあるよね。「賽の河原 地蔵和讃」幼くして死んでしまった子どもたちは、賽の河原で石を積み上げる。しかし、現世の親が悲しむと、鬼が来て積み上げた石を倒していく。親を悲しませるのは「罪」だから。あの世で親を思いながら、また石を積み上げる子どもたち。お父さん、お母さん、どうか悲しまないで…仏教の教えなのかな?泣けました😢
2021/09/12
Gonzou82
読み終わってタイトルの意味がわかる作品。主人公は40代主婦だが内容はほぼ児童文学。ツナグのような感じ。話にもう少し膨らみがあれば良かったけど、なんとなく唐突感があってわくわく感が無かった。ただ日常感は溢れ出ており、さすが作家の面目躍如という感じ。多分作家特有の語りにひき込まれ沢山読むに至ってると思う。
2022/01/20
感想・レビューをもっと見る