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朝と夕の犯罪

朝と夕の犯罪

朝と夕の犯罪

作家
降田天
出版社
KADOKAWA
発売日
2021-09-29
ISBN
9784041111642
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朝と夕の犯罪 / 感想・レビュー

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いつでも母さん

家族を選ぶ権利・・本作で私はまた【家族】を考えさせられた。幼子には選ぶ権利などない。どんな非情な親だとしても子供には全てだ。家族が苦しく自分をも否定する時、大人になった子供はどうするー狩野雷太シリーズ前作は読んでいないが、虐待を扱う作品は苦しくしんどい。偽りでも家族、見せかけだけの家族・・幸せって何だろう。真相にたどり着いた時、あまりにも悲しくて虚しくて遣る瀬無い。亡くなった幼子がただただ痛ましい。せめて夕夜のこれからの日々が穏やかで暖かくありますように。初めての降田天、じっくりと堪能した。

2021/10/20

machi☺︎︎゛

「お父さん」と車上生活をしていたアサヒとユウヒ。2人の幼少期の話はあまりの貧困ぶりに目を背けたくなった。それからお互いの道を歩み出ししばらくぶりに再開した2人。だけどその再会は偶然だったのか仕組まれたものだったのか。第二部は前作の神倉駅前交番に勤務する狩野雷太も登場し、事件は解決に向かっていく。ただ、そこにも子供の貧困や虐待が絡んでいて読んでいて辛かった。話はすごく面白く一気読みだった。

2021/12/05

タイ子

2部立て、前作の狩野巡査は2部になってから登場。相変わらずのへらへらキャラだが、推理の冴えは見事。物語はへらへらどころか子供の虐待、ネグレクトと胸が痛くなる。血の繋がらない兄弟、アサヒとユウヒはコソ泥をする父親と車上暮らし。父親が亡くなり別々に暮らすも10年ぶりに再会。狂言誘拐を企み一応の成功は見たものの、予想外の展開に。それから8年後、幼児が衰弱死、1人は生き残るという事件が起こる。そこから繋がる様々な人間模様。負の連鎖が悲しすぎる。そこから見えてくる凄まじいまでの血の繋がり。ラストの景色に救われる。

2021/11/14

cinos

第一部の狂言誘拐からの第二部児童の虐待死がどのようにつながるかが興味深いです。意外な真実が狩野さんのおかげで明らかになりますが、重い真実でした。

2022/02/11

ゆみねこ

ある目的の為に狂言誘拐を実行したアサヒとユウヒの兄弟。犯罪は成功したが思わぬ悲劇を迎える。それから8年の後に起きた幼い兄妹の置き去り事件。衰弱した兄の傍らに餓死した妹、その母親はかつての誘拐事件の被害者だった…。2つの事件のつながりと裏に隠された事実、虐待の連鎖や名家の虚飾。駅前交番の狩野さんは、冴えない外見とは裏腹に何でもお見通しか。夕夜くんが幸せになれそうなラストに安堵した。

2022/02/24

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