濱地健三郎の呪える事件簿
濱地健三郎の呪える事件簿 / 感想・レビュー
starbro
有栖川 有栖は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。濱地健三郎シリーズ第3弾、オススメは、『リモート怪異』&『呪わしい波』です。 https://kadobun.jp/feature/interview/8rh7kjes270g.html
2022/11/17
紅はこべ
どっぷりコロナ禍のお話。霊の正体が明らかでないというケースが多かった。濱地は一体何に見込まれているんだろう。このシリーズは続くようなので、いずれ明らかにされるかな。ユリエはやっぱり先生に惹かれていると思うけど、ボスとしてでだけじゃなく。
2023/01/14
みっちゃん
第3弾となっても全く衰えを知らない面白さと「視える探偵」のダンディさ。中でも1番の出来!と唸らされたのは『囚われて』事務所の留守電に残されたメッセージ。ざらついたノイズの中の「たぁすぅけぇてぇ」しかも現在使われていない番号から!元の持ち主は…からの!短い頁の中に読者へのミスリードあり、伏線ありの驚きの真相。さすがミステリの御大、有栖川有栖。しかしこのシリーズの1番の謎は。カフェや居酒屋の隣の人の噂話、出会った人から渡された箸袋のメモ、で伝わる事務所の電話番号。必要な時に必要な人に伝達される不思議。
2023/01/30
ちょろこ
心霊探偵シリーズ3の一冊。現実と非現実の淡い混じり合いが心地よいシリーズの今作は6話どれもコロナ禍を絡ませたストーリー。時折、コロナ禍ならではの孤独な時間が交わるさまが印象的かつしんみりした。いつのまにか巡り巡って必然的かのように心霊探偵ボスの元へとたどり着く怪異。はっきりと形あるものではないものとの対峙の過程、その怪異の向こうにある背景、原因への憶測。その憶測に流れるボスの優しさ、この味わいが良い。年齢もプライベートも掴めそうで掴めないミステリアスさも良い。そして常に紳士な彼が素敵過ぎてそこが一番困る。
2023/01/18
R
推理小説ながら、埒外の事象を扱う異色シリーズ。今回は比較的怪異の存在が理解しやすいというか、思念や存念というものに立脚しているので、より納得感が強かったんだが、実際に触れあったそれこれに、そのような意思が存在したかはついぞわからないというのが、ホラーとしてとてもよろしい。死後の世界とも異なる、そういう残留する自分みたいなものが、なんとなくあるのかもなぁと思わされて、あるいは、そうやって明るみに出なかった悪事が裁かれるというなら、一種の救いだなとも思ったりして読んだのである。
2024/06/10
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