営繕かるかや怪異譚 その参
営繕かるかや怪異譚 その参 / 感想・レビュー
starbro
小野 不由美は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。3年前に読んだ第二弾に続く、久しぶりの『その参』を読みました。そこはかとない怖さは変わらず、オススメは、「誰が袖」&「茨姫」です。 https://kadobun.jp/special/ono-fuyumi/karukaya/
2022/09/11
ひさか
怪と幽vol.2,vol.4〜6,vol.8〜9に掲載されたものを一部改稿し、2022年8月角川書店刊。シリーズ3作目。待ち伏せの岩 火焔、歪む家、誰が袖、骸の浜、茨姫、の5つの連作短編。怪異をなんとかしていく尾端の姿勢が自然で頼もしい。尾端以外にも大工の隈田、僧侶の秦、庭師の堂原が尽力する様が興味深く、ストーリーにリアル感を添え楽しい。5編とも良く出来た話で面白い。
2022/09/23
とろとろ
短編6話。最初は子供が見た古い家のガラス。次は音のする家。それが姑の怨念だと思う嫁。ドールハウスに思いを入れ込み過ぎて何を作ってもそれが歪んで見える若い女性。古い家から持ってきた薬箪笥に亡霊が宿ると思う若い夫。家の庭先に出る影から現実にその場所に行った女性。庭先の作業小屋で自死した姉の本当の気持など…。営繕かるかやと称する大工の尾端が家具や住居が原因だといってそれを修理し、ついでに住んでいる人の心も修理してしまうというお話なのかな。これが3冊目というから、前の2冊もこんな話か。これから読んでみようと思う。
2022/11/07
紅はこべ
怪異の正体を突き止めるという話ではない。死者より生者を救うお話。殆どが女の人が主人公だったな。「火焔」の姑、「茨姫」の実母が訳わかんなかった。「待ち伏せの岩」で西洋の伝説で恋人に泳いで会いにゆこうとした青年が溺れ死んだ話があったと思ったけど、名前が思い出せない。
2023/03/23
KAZOO
シリーズ3作目で、6つの話が収められています。前の巻 に比べると、怖さが若干少なめになっているのを感じます。しかしながら様々な家やその付属物に憑いているものがあるということで「営繕かるかや」の登場があるわけです。当然のことながら話の前段が中心を占めるので登場する場面は少ないものの、うまく解決してくれます。私は最初の話が気に入りました。ローレライのような感じとか、ガラスの中に存在するものが・・・。
2023/12/18
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