ゴールデン街コーリング (角川文庫)
ゴールデン街コーリング (角川文庫) / 感想・レビュー
優希
80年代の空気が流れています。酒と煙草の匂いが蔓延しているように感じました。日々充実しているようで悩みもある。酒で忘れようと酔い潰れる姿が少し見苦しかったです。昭和ならではの時代の象徴が酒と煙草だったのかもしれませんね。
2023/01/07
k5
馳星周版「アオイホノオ」と名高い今作。20世紀の冒険小説ファンとしては、煌びやかな世界を覗きみたような気にもなります。まあ、ゴールデン街ってあそこやけど。。。若さと結びついた生の感情が感じられて、主人公にどんどん感情移入しますが、「チャンドラーはファンタジー、人間とはもっとも汚いもの」という小説観にたどり着く主人公に反して、本作はとことんファンタジーで読みやすいです。ちなみに一冊前に読んだ『裂けて海峡』が主人公のお気に入り本として登場しますが、偶然なんです。
2023/09/18
森オサム
著者の自伝的青春小説。「不夜城」以来20年振りの馳星周。エグい話は好きでは無いのでずっと敬遠してきましたが、本作は違う様なので当時の冒険小説界隈の雰囲気を知りたくて読んで見ました。著者のインタビューによれば、執筆時生存されている方は差し障りも有るので基本的に出さず、亡くなられた方の事は事実を含めて書いているとの事。しかし、お酒が全く飲めない私は酔っ払いが何より苦手。読んでて嫌になったけど、好きな物の事を深く話せる人達も貴重ですよねぇ。で、結局一番の感想は、内藤陳ってこんな人だったんや、と言う事です(笑)。
2023/04/02
Malos
ここは歌舞伎町にあるゴールデン街。酒好きの多いこの街に、「マーロウ」という小説好きが集う酒場がある。小説について語らい、酒を交わし、醜くもある醜態の裏で事件は起こる。人情溢れる人々のコーリング。
2022/10/24
ぷにすけ
あの「不夜城」の関連作品?と勝手に思っていたら、作者の青春時代を描いた作品でした。読んでよかったと思わせる内容で登場人物の一人一人が、愛しく思わせる人たちばかりでした。なんか昔、行きつけの飲み屋さんがあった頃を思わせるなぁ。しかし、平井和正のウルフガイシリーズが唐突に出てきたりして、ちょっとビックリ!意外な展開。たぶん押し入れに文庫本があるので、探してみよう!
2022/05/11
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