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その花の名を知らず 左近の桜

その花の名を知らず 左近の桜

その花の名を知らず 左近の桜

作家
長野まゆみ
出版社
KADOKAWA
発売日
2021-12-02
ISBN
9784041120002
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その花の名を知らず 左近の桜 / 感想・レビュー

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藤月はな(灯れ松明の火)

今回は長編。表紙がストラヴィンスキーの『春の祭典』と重なったのでそれをBGMにして読んでいました。ある箇所で桜蔵が学生服を着ているという記述に首を傾げていました。後に時間軸が曖昧な彼岸が侵食しているという事が判明して腑に落ちる。それにしても自身の迂闊さを棚に上げ、生前と大切な人と重ねて話しかける故人へ「精神が崩壊しているのではないか」と思う桜蔵にまた、別の意味でフラストレーションが溜まります。遠子さんは破邪体質なのかしら。そして黒麹で作ったお酒、蛇黒(ざくろ)が気になって仕方ない酒好きの下戸でした(笑)

2022/04/14

kei302

霊園に向かう現在の桜蔵とここではないどこかへのワープが何度も繰り返されつつ、祖父たちの時代へと遡ってゆく。 長野まゆみさんの世界観、強烈です。 この世ならぬものとシンクロし、此岸と彼岸の境目をひょいと超えてしまう体質の桜蔵シリーズ。桜蔵の出自の謎は深まるばかり……。

2022/01/18

優希

美しい世界観に魅せられます。夢と現を行き来しているような空気が輝いているような気がしました。着地点がないせいか、物語の余韻に浸れます。この世ならざるものに引き込まれる桜蔵の感情は相変わらずでしょうね。困惑、戸惑いすらきらめいて見えました。

2021/12/15

ううちゃん

左近シリーズ最新巻、ウキウキと手に取ったのだが…。あれ?こんなお話しでしたか?私が求めているのは、桜蔵が夢か現か揺蕩いながら、あんなことやこんなことをされてしまうことなのだが?終盤に差し掛かってもそんなことと無縁のまま。この世ならざるものは多々出現するのだが、肩透かしばかり。言葉遣いや描写は美しいんだけどなぁ。ああ、邪な私。失礼しました。

2022/02/19

自らのルーツを辿りながら幻想に取り込まれ夢うつつを行き来するシリーズ四作目。正直、理解したかと言われればまったくわかってないんだけど、桜蔵も諦めたんだし、私が分からんでも仕方ない。ともかくふいんきがいいんだよなあ…。読みやすい鏡花っていうか。長野さんの世界にどっぷりと首まで浸かって堪能しました。ごちそうさまでした。

2022/01/15

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