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ecriture 新人作家・杉浦李奈の推論 (角川文庫)

ecriture 新人作家・杉浦李奈の推論 (角川文庫)

ecriture 新人作家・杉浦李奈の推論 (角川文庫)

作家
松岡圭祐
出版社
KADOKAWA
発売日
2021-10-21
ISBN
9784041120569
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ecriture 新人作家・杉浦李奈の推論 (角川文庫) / 感想・レビュー

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nobby

やはり現代史や国語でかじった程度の自分には『écriture(エクリチュール)』:文学の壁は高かった(笑)それでもしっかり読ませるのはサスガ♬新進気鋭の小説家とZ級ラノベ作家による「芥川と太宰」対談から始まる物語。出版業界の難解さを興味深く読み進めながら、いつのまにか盗作疑惑そして失踪事件へと巻き込まれる展開はスピーディー。文豪も含め作家ならではの葛藤をマズローの五段階欲求に重ねての分析は面白い。その作風故に平和な雰囲気を思っていたら、何が何がかなり物騒な終盤に驚いた!それでいて最後に泣かせるのも上手い。

2021/11/13

Yunemo

新人作家・杉浦李奈、新たなヒロインを誕生させましたね。ミステリーではあるけれど文芸色の強い作品、出てくる出てくるいわゆる大作家と称される方々への想い。他作品でのいわゆる薀蓄とは違った知識が随所に。でも読んでないとその意味がわからない、事実なの虚構なのという難点もあり。マズローの欲求5段階説で私小説の世界を、芥川と太宰を、作家と作品の関係性を、なるほどと唸ってしまいます。文学論的要素をバックに置き、実際には新進気鋭の作家の盗作問題、殺人とを、何の因果か追いかけていくはめになった李奈の行動に今後への期待感大。

2021/11/14

ひさか

2021年10月角川文庫刊。書き下ろし。シリーズ1作目。ラノベ作家杉浦李奈の探偵譚。文学ミステリ的な話ではじまり、興味津々でしたが、ありふれた探偵路線的な展開になってしまい、ちょっとがっかり。次作もあるようですが、ecritureな世界を書いて欲しいです。

2022/01/19

たか

新人ラノベ作家の杉浦李奈は人気小説家の岩崎翔吾と雑誌対談を機に次作の帯に推薦文をもらえる事となる。しかし岩崎翔吾の小説に盗作疑惑が持ち上がり李奈は事件に巻き込まれ、騒動は殺人事件へと発展する、事件の真相とは。 ふたりの対談のテーマは「芥川龍之介と太宰治」、他にも近代作家や純文学作品等の文学の豆知識が物語中に詰め込まれているが文学に疎い自分でも楽しめた。 新人作家で内気な李奈は騒動の取材を通して成長していく。「空想に浸るばかりじゃなく、人と触れあうことで、本物の文学が書けるようになる。」 ★★★★★ 5.0

2022/03/04

ロクシェ

本作は新人ラノベ作家・杉浦李奈ちゃんの成長物語です。夢を叶えて小説を3冊出すも鳴かず飛ばず。売れない新人作家という立場の弱さから担当編集者にすらこき使われる様子は、まるでブラック企業に洗脳された新入社員を見ている心地です。そんな内気だった李奈ちゃんが、逆境をバネに肝の据わった探偵のように成長していきます。ある男から学んだ悪知恵を活かし「もう帰っていいですか?」とあしらうシーンには特に痺れました。読書で培った洞察力に行動力がかけ合わさることでどんどん才能を開花させていく主人公の成長物語をぜひご体験ください。

2022/09/03

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