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夜の夢こそまこと 人間椅子小説集

夜の夢こそまこと 人間椅子小説集

夜の夢こそまこと 人間椅子小説集

作家
伊東潤
空木 春宵
大槻ケンヂ
長嶋有
和嶋慎治
出版社
KADOKAWA
発売日
2022-11-02
ISBN
9784041121702
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夜の夢こそまこと 人間椅子小説集 / 感想・レビュー

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『よ♪』

うつし世はゆめ よるの夢こそまこと──言わずと知れた乱歩の言葉だ。現世は人に好く見せようと演じ着飾る虚構、夢の中こそが本当の自分を出すことが出来る世界。そんな意味が込められている。受ける印象は幻想的で美しいファンタジアだが、実のところ陰鬱で奇想天外な独創が乱歩の世界。本作はバンド『人間椅子』の楽曲をモチーフとしたアンソロジー。収録された五編も独創的で奇想天外。「地獄のアロハ」「なまはげ」「超自然現象」「遺言状放送」「暗い日曜日」タイトルからして摩訶不思議。だが、その奥底に見えたであろう。己が"真"が──。

2022/11/08

いちろく

実は、江戸川乱歩の「人間椅子」をモチーフにした作品と勘違いして手にした作品。ロックバンドの方の「人間椅子」の曲をモチーフにした短編集。お気に入りは、以前筋肉少女帯のファンの知人が居たので懐かしくなった大槻ケンヂ氏の「地獄のアロハ」。実話なのか? 虚構なのか? 読み手側に判断を委ねるような独特な世界観が堪らなかった。同氏に関しては毎月某誌上でエッセイを見かけるので、文筆家のイメージです。ファンの人には「違う!」と言われそうですが。

2023/01/10

タカギ

沙村広明の装画が気になった。『無限の住人』の作者だが、彼の『ブラッドハーレーの馬車』は私のトラウママンガのひとつ。猟奇好きなのよね。〈人間椅子小説集〉なので、江戸川乱歩トリビュートかと思ったら、バンド名でした。フロントマンの和嶋氏が乱歩好きのようなので、あながち間違いではないけど。5名の作家が人間椅子の楽曲を小説化したアンソロジー。うちひとりは和嶋氏本人。大槻ケンヂを久しぶりに読んだけど、一番好きだった。他は同じくらいかな。

2023/04/07

ぴんく

長年、彼らをよく聴くなんて言うと、へぇ知らないわマニアックなだね!と返されるのがテンプレでしたが、ここ数年は国内音楽に少し詳しい方には随分名前が知られてきた我らが人間椅子。5つの短編はどれも椅子愛に溢れてるんだなー。ファンには堪りませんわよ(笑)やっぱりオーケンやワジーの、その立場からの物語創作は垂涎モノだし、他の三つの世界観ももちろんいい!特に高校生の中2病っぷりは笑っちゃったわ。また、人間椅子がすきになりました!

2023/02/05

きょん

バンド「人間椅子」の曲をモチーフにした短編集。どれもバラエティーに富んだ作品たち。伊東潤さん「なまはげ」は彼らの出身地青森を舞台に、自殺が多いと言われる東北の寒村の厳しさを描く。空木春宵さん「超自然現象」は関東大震災後の混乱する世の中で、壮大な詐欺を仕掛ける子どもたちを描く。この2作が特に印象深い。長嶋有さん「遺言状放送」、これは読んでいて「曲を聞かなきゃ!」と初期の名曲を聞きながら読んだ。読後感よし。大槻ケンヂさん、和嶋慎ニさんの作品もそれぞれに良かった。人間椅子、濃いなぁ、、、

2024/11/15

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