八犬伝 上 (角川文庫)
八犬伝 上 (角川文庫) / 感想・レビュー
榊原 香織
上下巻の上 最近映画化された(未見) 馬琴と北斎が話している実の世界と八犬伝の虚の世界が交互に描かれる。 良く知られた物語を語る上での工夫ですね。 面白いです。さすが
2024/09/28
saga
2011年『みをつくし料理帖シリーズ』で時代小説の面白さを知り、翌12年に『鬼平』で池波正太郎にハマり、藤沢周平、岡本綺堂と読み継ぐ。その中で山田風太郎のことを知ったが、なかなか手が出せなかった。この度、角川文庫が本書を文庫化してくれたことで、ようやく読むことが叶った。虚の世界として南総里見八犬伝が読め、実の世界で戯作者・馬琴と北斎の不思議な交流が読めて大満足。いずれ代表作ともいえる『忍法帳シリーズ』も読みたい!
2023/01/21
猫ぴょん
八犬士の話しだけじゃなく合間合間に挟まれる馬琴と北斎の会話が面白い✨馬琴が北斎にあらすじを少しづつ語るんだけど、なにせ年月が年月だからー😅何十年だもんね。お互いの近況や家族の話しも興味深い✨ もちろん八犬士の話しも面白い☺ 児童書4冊とほぼ同じ内容だけど微妙な違いがなかなか良いのよねー♪下巻へGO✨
2023/07/07
紅香@本購入まであと9冊
『私は結局正しい者が勝ち、悪は罰せられる善悪ともにその酬いは必ずあるという世界をえがくのが目的でかいているのだとあらためて答えよう』滝沢馬琴と葛飾北斎との語り『実の世界』と創作、里見八犬伝の『虚の世界』で構成されている本書。そして作者の思考も入り混じり、重厚さを増す。虚の世界、八犬士であることの因縁の深さ。その伏線は舌を巻くほど巧妙に語られる。江戸町から一歩も歩かない馬琴の頭の中で作り出される虚はどこから湧いてくるのか。。不思議がる北斎さながら共感しきり。勧善懲悪。これは誰もが好きな展開。下巻へ。
2023/03/15
山川欣伸(やまかわよしのぶ)
日本文学における伝奇小説の金字塔とも言える作品。この物語は、文化十年の江戸時代を舞台に、滝沢馬琴と葛飾北斎という二人の実在の文化人が登場し、馬琴が北斎に語り聞かせる形で展開されます。馬琴の口から紡がれるのは、宿縁に導かれた八人の犬士たちが、悪や妖異との戦いを繰り広げる「南総里見八犬伝」の物語。安房の滝田城が落城寸前の危機に瀕したとき、城主・里見義実は愛犬・八房に一縷の望みを託します。この作品の見どころは、虚構と現実が見事に交錯する緻密な構成にあります(続く
2024/05/02
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