こわい本11 猫 (角川ホラー文庫)
こわい本11 猫 (角川ホラー文庫) / 感想・レビュー
keroppi
第10巻「顔」と同時発売になった第11巻「猫」。角川ホラー文庫のオリジナル編集。2022年2月22日のスーパー猫の日の発売だったのだが、猫好きには耐えられないような残酷描写の連続。ページをめくった途端に串刺しにされた猫たちが😱。この「猫面」は映画「世界残酷物語」が大ヒットした頃に描かれたようで、決定版の残酷描写を目指したらしい。確かに拷問も含めて残酷描写が続き目を背けたくなるほど。他の漫画は時代を超えて猫の怨念が襲いかかる恐怖がいっぱい。楳図さん猫が嫌いなのかと思ったら、後書によると大好きなんだとか。
2022/03/06
鱒子
今回は「猫」がテーマ。かねてより噂には聞いていた 赤んぼう少女 じゃない方の「たまみ」(黒いねこ面)が載っていてとても嬉しいです。「猫面」凄まじい漫画でした。全10巻刊行予定の11巻目ですが、果たして12巻も出るのかな?巻末寄稿は綾辻行人さん。
2022/03/18
あたびー
楳図先生はむしろ猫はお好きなのだそうです。そしたらこんなに猫をイジメるシーンをたくさん描くのはお辛かったのじゃないかしら。「猫面」猫嫌いで猫を虐殺する城主に生まれた世継は猫そっくり。狙いを定めた腰元を妻にするために残虐非道な仕打ちを。これでもかと繰り返される迫力のある残虐シーンにちょっと消化不良気味です。「ねこ目の少女」また猫嫌いの城主に猫そっくりの娘が。時代は下って子孫に降りかかる猫の呪い。
2022/03/10
ぐうぐう
猫がテーマとなる『こわい本』11巻。冒頭に配置された「猫面」が、とにもかくにも凄い。猫を嫌う城主が猫を殺しまくった挙句、生まれた息子が自分が殺した猫そっくりの顔であるという因果。読み進めていくと、猫の怨念というよりかは、美醜についての物語のように思えてくるが、読み終えるとそうでないことがわかる。残虐性に抵抗し、敵を倒す過程でおのれが残虐性に呑まれてしまう皮肉な展開は、まさしく人の弱さや愚かさを描いている。そんな中にあって、梓のまっすぐな愛に人間の救いを感じるのだ。
2024/03/26
cithara
ホラーにはやっぱり猫が似合う。私も飼っているので分かるけど、あの得体の知れなさがいいんだよね。ツンデレでもあるし。それに比べて犬は分かりやすすぎて人情ドラマがぴったりという感じ。他の動物(鳥とかウサギとか)は私には未知すぎてどう扱っていいか分からない... 『黒い猫面』に出てくる「たまみ」って楳図先生の『まことちゃん』に出てくる「赤ん坊少女たまみ」のことかしら? はるか昔に読んだのだけど、インパクト強くてまだ憶えてる。本書を読むと、先生はやっぱり猫に惹かれているのだなと分かる。『猫目小僧』はぜひ読みたい。
2022/06/09
感想・レビューをもっと見る