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暗闇のセレナーデ (角川文庫)

暗闇のセレナーデ (角川文庫)

暗闇のセレナーデ (角川文庫)

作家
黒川博行
出版社
KADOKAWA
発売日
2022-10-24
ISBN
9784041123492
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暗闇のセレナーデ (角川文庫) / 感想・レビュー

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修一朗

黒川さんの初期作品,今回は美大生バディもの。課題に追われて忙しい大学生活だけれども就職を目指す人は誰もいないっていう美大生のリアルな描写は元専門家の黒川さんならではだ。狭い彫刻界の実態や彫刻の制作過程とかを緻密に描いてそこに本格ミステリーの手口をぎゅっと詰め込んでます。これは黒川さんでないと無理よっていう充実ぶり。美大生探偵さんだけども黒川セリフはいつもどおりたっぷり,堪能しました。

2023/09/16

あすなろ

時折入りたくなる黒川ワールド。それはフイにいつもやってくるのでいつも一冊は実は積む様に心掛けている苦笑。今回は黒川氏初期のミステリ色濃い作品であるとの事。確かに、なかなか凝ったミステリ要素がある。それに絡むこれまた黒川氏らしい二人組の登場人物の出し方・掛け合いと、美術エッセンスと警察エッセンスや車のチョイスである。ただ本作は美大生二人組というのがチト違うテイスト。でも、関西コテコテ。85年の作品らしさも濃厚な作品であるが、良いストレス発散と今回もなったのである。

2023/08/26

keiトモニ

“本格美術ミステリ”だと。大阪府警黒マメコンビを彷彿とさせる京都府立美術大学生池内冴子と藤井美和が刑事顔負けの捜査で活躍。二人の会話もまるで黒マメコンビ。冴子“私、小さい頃の遊びを思い出した…裏山に近所の子と小さなお家を作るの、そこでおままごとや…”美和が”お医者さんごっこしたり、冴子にも幼気な少女時代があったんやね“とは何たる言い草と、冴子はムッとするが然程でもなく、成程と笑いを誘う。その冴子たち彫刻科の学生に束縛を意味する就職観念はなく、どれ程貧乏でも制作だけは続けたいと見上げた心がけ。それいつまで?

2023/10/25

10$の恋

自殺偽装、密室、容疑者は有名彫刻家 、被害者はなんと妻…から始まるミステリ。よく練られた謎解きは、女子大生二人が解明に奮闘する。それにしても関西弁の会話の楽しさよ♪黒川博行節が炸裂。もちろん、刑事も頑張って動く(こっちの会話もオモロい)。消息を絶った容疑者、捜査を進めていくと事態は二転三転と転がりよる。日本彫刻界の覇権と遺恨を絡めたウルトラ犯罪、真相にたどり着くのは果たして女子大生コンビか刑事か。黒川氏のあとがきがこれまたお茶目。1985年に執筆した謎解き小説の文庫化やけど、生き生きして古さは感じへんで。

2023/10/28

くろにゃんこ

テレビ小説の原作として・・・というのに納得。女子大生二人が事件の真相を追ってはいるが、刑事も含めて主役的に気になる人がいなかった。怪しい人は最初からいたので、わりと淡々とした推理ものでした。あとがきの奥様とのやりとりが微笑ましい(^^)

2023/01/03

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