おいしい旅 初めて編 (角川文庫)
おいしい旅 初めて編 (角川文庫) / 感想・レビュー
まちゃ
「初めて」の旅とグルメを題材にした、七人の作家によるアンソロジー。旅に出る理由は人それぞれ、でも旅での「初めて」の出会いや体験で何かを得ることができる、そんな気にさせてくれる一冊。軽めの話から、重めの話まで、作家さん毎の違いが感じられて良かった。
2022/08/25
いつでも母さん
アミの会の『美味しい旅初めて編』ゲストに坂木司さん。アンソロジーでしか読んだことの作家さんもいる旅と食べ物。無性に食べたくなったのは松村さんの『糸島の塩』の塩プリン!最後の晩餐は炊き立てご飯の塩むすびが希望の私と、同じな人がここに居たとニンマリしてしまう。あと印象に残ったのは永嶋恵美さんの『地の果ては、隣』ペリメニと言うシベリア風水餃子の件で、抑留経験のあった亡き父は知っていたかな?なんてしんみり。そして『当たり前が当たり前じゃなくなる瞬間なんて、知らないほうがいいに決まってる』で結ばれた現実。
2023/01/12
ひさか
2022年7月角川文庫刊。仮なしのアミの会シリーズ。2冊同時刊行の1冊目。7つの書き下ろし短編。ゲストは坂木さん。坂木さん、松尾さんと共感しにくい話が続き、意気消沈したところを近藤さんの話で一気に開花して以下いずれも楽しめました。坂木さん、松尾さんも読み直して楽しみました。
2023/11/18
やっちゃん
それぞれ全くテーマも趣向も違う短編集で旅そのものがメインではなくあくまで外枠といった感じ。それでも台湾や樺太にはすごく惹かれる。いつもセカセカしてるから「ほんの少しだけ息をついて、何をするでもなく空を眺めている時間」こんな贅沢な旅もいいなあと思った。
2023/06/27
モルク
アミの会7人の作家さんによる旅と食にまつわるアンソロジー。坂木司さん「下田にいるか」旅行社で企画を担当する主人公、熱すぎ詰めこみすぎでボツになる企画。急に思い立って下田へ向かう。サフィール踊り子号、海の中の水族館、ロープウェーそして黒船の遊覧船、あちこちで摘まむ食べ物そして下田東急ホテルの地元食材溢れる朝食。もう魅力的過ぎて…うー、たまらん!松尾由美さんの旅券があたり台湾へ行く「情熱のパイナップルケーキ」そして近藤史恵さん「遠くの縁側」のオランダの自販機のコロッケが食べたい!旅と食がうまく結び付いていた。
2022/09/26
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