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幽霊座 (角川文庫)

幽霊座 (角川文庫)

幽霊座 (角川文庫)

作家
横溝正史
出版社
KADOKAWA
発売日
2022-05-24
ISBN
9784041127773
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幽霊座 (角川文庫) / 感想・レビュー

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MATHILDA&LEON

『幽霊座』歌舞伎界での殺人事件。実に不可解であるが、文章力の高さから、一気に引き込まれラストまで一直線。『鴉』『トランプ台上の首』もまた違う趣向で飽きる事が無い。長編は勿論面白いものだが、中編や短編でここまで魅せる筆者には尊敬の念。こちらの作品も金田一耕助シリーズになるので、時系列順で読んでいけば更に面白さが増すだろうと思う。昭和30年頃を舞台にしているのに不思議な新鮮味があるのも魅力の一つ。

2023/05/29

うーちゃん

「幽霊座」「鴉」「トランプ台上の首」を収録。いわくつきの歌舞伎一座に起こる悲劇を描く表題作は、ある箇所でどうしてもクイーンの有名作を思い浮かべてしまうとは思うが、歌舞伎の舞台装置を使った大胆な犯行、巨匠得意の忌まわしい過去等見所も多く面白かった。「鴉」は磯川警部とのコンビ。「意外なところで恋人にめぐりあったように」金田一との再会を喜ぶ磯川さん、尊い。「トランプ~」は、ありがちな首無し死体・・ではなく、首だけ死体の謎。なぜ、首から下を現場から持ち去る必要があったか?金田一の鮮やかな推理を楽しめる中編集。

2022/07/10

MASPY

復刻版。再読です。表題作「幽霊座」のほかに、「鴉」と「トランプ台上の首」が収録されています。トリックと複雑な人間関係に重きを置いた「幽霊座」とは逆に、余りトリックはなく、醜い人間関係に重きを置いた「鴉」。なのに、なぜか「トランプ台上の首」はよく覚えていて、ほかは余り覚えていませんでした。再読で犯人もトリックも知っていても楽しめるのが横溝作品の良さでしょうか。

2022/09/05

marty@もぶおん学

金田一耕助ものを発表順に読む。所収作「鴉」(S26.7)は岡山の片田舎にある湯治宿の入り婿が3年で戻ると書き置きして失踪したことが発端。3年後、磯川警部に湯治を名目に事件の舞台に連れてこられた金田一がその謎を解明する。表題作「幽霊座」(S.27.11)は金田一が学生の頃から親交のある歌舞伎役者が「鯉つかみ」という演目中に忽然と失踪、17年後に同じ演目を彼の弟が演じると今度は毒殺されてしまう。両作ともひとりの人間の失踪の裏に意外な事情や複雑な人間関係があり、それが拗れて殺人にまで発展してしまうという展開。

2023/11/19

ミキ

金田一と歌舞伎の世界はよくマッチしていると思った。トランプ台の上の首はよくありそうなすげ替えだった。

2024/06/02

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