オカシナ記念病院 (角川文庫)
オカシナ記念病院 (角川文庫) / 感想・レビュー
はつばあば
昔は「医は仁術なり」、今じゃ「医は算術なり」。医療に政治家も加わりなんとかして儲けようと。年寄の薬漬け、年寄の社交の場が病院の待合室。どこかおかしいのよねって思っていたらこのオカシナ記念病院が目に留まった。若い人の命は守ってあげたい。が、本当のところ年寄が長生きしすぎるのもこれまた弊害が。医療の現場の実情がブラックユーモアで書かれていましたが、今じゃネット予約が主流を占めてなかなか予約の取れないところもある。そのうち通院を諦めていい具合にお迎えが来るかも😅。
2024/10/01
優希
現代医療の研修医として離島の病院を研修地として選んだ一良。都会の病院とは大きく異なる医療現場に驚くことばかり。ユーモアたっぷりに描いていますが、都会と離島の医療行為の違いは深刻なものがあるように思いました。医療のあり方を考えさせられます。
2024/08/13
菜穂子
現代医療の真っ只中で研修医として身を置き、後期研修を僻地の島を選んだところで作者の思惑が感じられる。全人的な医療、医療行為を拒むなら医者にかからなければ良いわけではない。何が正解かは一人一人違ってそれに真摯に対応してくれる医師がいる。それがベストだけれど。いつも考えさせられるテーマを出してくる。本当はオカシナ病院じゃないところが味噌。
2024/06/14
katoyann
離島にある病院に赴任した研修医が主人公の医療小説。東京の大病院から赴任した離島の病院で目にしたのは「縮命医療」という名の反医療的行為だった。処置を施しても生き延びる可能性の低い症状に関しては「安楽死」の処置を行う。また、島の人々も自然な死を受け入れて、命を延ばすことに執着しない。医療の限界というべきか、そもそも人が長生きすることが幸せなのかという根本的な問題にも触れられていて、面白かった。
2023/06/07
わむう
再読。過度の医療や健康診断は体に毒ですね。
2024/11/04
感想・レビューをもっと見る