厳選恐怖小説集 牛の首 (角川ホラー文庫)
厳選恐怖小説集 牛の首 (角川ホラー文庫) / 感想・レビュー
yukaring
怪談からSF、イヤミスから幻想的なお話まで様々なテイストのホラー15編。表題作である『牛の首』は「あんな恐ろしい話は聞いたことがない」と皆が口をそろえて言いながらも、誰も中身を教えてくれないため主人公が躍起になって語り手を探し求めるというお話だが、まさかこんなオチが待ってるとは。かなりブラックユーモアの利いたホラーストーリーを堪能。他にも都市伝説でありそうな『安置所の碁打ち』や古典的怪談とSFを融合させた『ハイネックの女』奇想天外でゾッとする真相が待つ『猫の首』など夏の夜を涼しく楽しめる短編集だった。
2023/07/13
HANA
表題作は現代怪談を語る上で必読の作品であるが、その他の作品もバラエティに溢れていてどれも読み応えのある物ばかり。先に読んだ『霧が晴れた時』が純粋に怪異譚ばかりを集めているのに対し、本書はどちらかというとSF、奇想を中心とした物となっているような印象。宇宙船の中で一人一人消えていく恐怖とラストで目が点になる「飢えた宇宙」はその筆頭であるし、猫好きは読んで平静でいられないであろう「猫の首」、奇怪な出来事から日常が崩れさっていく様が恐ろしい「生きている穴」等、どれも怖さと奇妙さを併せ持った話で最高でした。
2023/10/20
ヒデキ
これは、ホラーと言うよりは、ホラーテイストのSFですね 小松さんの素敵な作品ばかりでした。
2023/10/30
mihya
ホラー短編集。有名な「牛の首」、概要は知っていても読んだことがなかったので…。概要通りなのに、唸ってしまう。 全体的には古典的なホラー・怪談。または、それらをベースにしたSF。何だか底冷えがするような恐ろしさを感じるところが素晴らしい。普通の怪談ならそこで終わるだろうというところ(窓が閉じて終わり) で終わらず、その後の話が続いてるのが面白い。ちょっとしたユーモアもあって、とても楽しんだ。 「安置所の碁打ち」「葎生の家」が好き。「十一人」「空飛ぶ窓」「猫の首」「生きている穴」など、印象に残るもの多数。
2023/12/28
ちょん
大御所のイメージのある作者さん。もっと硬い話かと思ったらSF度の強いホラー短編集。表題作はめちゃ短い(笑)そして作者さん猫好きとあるのに「猫の首」とかよく書けるな、とびっくり。ある意味、猫に愛を注いでる話ではあるけども( ФωФ)じー
2023/06/02
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