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遠巷説百物語 (角川文庫)

遠巷説百物語 (角川文庫)

遠巷説百物語 (角川文庫)

作家
京極夏彦
出版社
KADOKAWA
発売日
2023-02-24
ISBN
9784041131091
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遠巷説百物語 (角川文庫) / 感想・レビュー

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HANA

シリーズ最新刊。今回の舞台は民話の里遠野。今回も登場する様々な怪異、口だけのお歯黒の女、巨大魚に火を吹く鳥、巨大な熊とその背後にある様々な仕掛け。と、シリーズならではの語り口を今回も存分に楽しむ事が出来た。西国にいる妖怪が登場するのもまたご愛敬。それと今回は『遠野物語』を意識してか、全編がハナシというものを強く意識した造りになっていて、今まで以上に語るという構造が強く出ているのはまさに巷説だと思う。最後の話、あの人物も出てきて、初期から続く「千代田のお城のでけえ鼠」の正体も判明。続きが待ちきれないです。

2023/03/06

優希

第56回吉川英治文学賞受賞作。江戸末期の遠野に集う人々の「咄」はやがて「噺」となる。化け物絡みの奇妙な騒動の真相と結末。祥五郎が聞き手としてそれらを探るのですね。生まれと落とし所が何処なのか、どう聞いてどう落とすのか。全てが曖昧に見えるのがたまりません。シリーズ集大成というのも納得です。ただ、シリーズの終わりが見えてきて、楽しみが減りそうな予感がしています。

2023/03/13

眠る山猫屋

外伝的な構造ながら、非常に楽しめた。主人公は遠野に暮らす宇夫方祥五郎。士分を捨て、だが幼馴染でもある筆頭家老の耳目となり、市井を伺う。宇夫方の噺集めに協力するのはもう一人の幼馴染・乙蔵はひねくれ者。そして事件を妖怪の仕業として片付ける謎の男たち。まず宇夫方がいい。知略もあり機転も利くが、武士としては三流かな。仲蔵たちの仕掛けは人助けが根源にあるから、宇夫方としても事実を白日の元に晒す事ができない葛藤を抱える事になってしまう。悲惨な事件を人死無しで片付ける様は爽快。尚且つ時代の大きな流れに(続)

2023/10/22

アーちゃん

2018年~2020年「怪と幽」連載、2021年単行本、2023年文庫化。巷説百物語シリーズ6作目。盛岡藩の遠野を舞台に、元筆頭家老の側衆で”御譚調掛”の宇夫方 祥五郎を主人公にした6編。前作から数年を経ており、次の『了巷説百物語』より後の設定の話もある。今作は構成が凝っていて、1話が「譚」「咄」「噺」「話」の4つに分かれている。「恙虫」「出世螺」は連作で、”八咫の鴉”として又市が登場。次作に続く”鬼退治”が断片的に会話に出る。最終作で千代田の鼠退治をするのだろうか。

2024/08/12

ポチ

今回は妖怪や妖の本場の遠野が舞台。妖怪の種明かしの仕掛けも楽しく読了。やっぱり又市の登場は嬉しいですね。

2024/04/28

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