この本を盗む者は (角川文庫)
この本を盗む者は (角川文庫) / 感想・レビュー
ふじさん
図書館本。「戦場のコックたち」以来の深緑野分の作品。少女たちが本の世界を冒険するファンタジー。最後まで何とか読んだが、残念ながら感想が難しい。年のせいにはしたくないが、面白さは感じなかった。「御倉館」の管理人を務める父親を持つ深冬は、本好きではない。ある日、御倉館から蔵書が盗まれたことで本の呪いが発動し、町の姿は一変する。泥棒を捕まえない限り町が元に戻らないと知った深冬は、不思議な少女・真白と共に、様々な物語の世界を冒険することになるのだが…。胸躍るファンタジーだが、ついて行けなかった。
2023/12/26
けぴ
深緑野分作品を読むのは『ベルリンは晴れているか』『空想の海』に次いで3冊目。今回の作品は巨大な書庫「御倉館」を舞台にしたSFファンタジー。本を盗む者が現れると街の様子が一変する。登場人物のネーミング(ひるね)や世界観が初期の桜庭一樹を彷彿させる。第一話~第三話は、退屈であったが、第四話~第五話で物語の謎が展開していき読むスピードが上がった。
2024/06/06
よっち
巨大書庫「御倉館」を管理する家に生まれた本嫌いの高校生・深冬。ある日、入院した父の代わりに叔母を世話するために御倉館を訪れた時、蔵書が盗まれて祖母が仕掛けた本の呪いが発動してしまうファンタジー。本を盗んだ犯人を追って、不思議な少女・真白と一緒にいくつもの本の世界を冒険する深冬。明かされてゆく御倉家の過去や本の呪いの正体、そして真実に向き合い少しずつ変わってゆく深冬の成長があって、様々なものがあるべき姿を取り戻しつつある中、それでも変わらなかった本当に大切なものを取り戻す結末にはぐっと来るものがありました。
2023/06/13
niisun
深緑野分さんは『戦場のコックたち』しか読んだことがなく、この作風は想定外で、馴染むまでに少し時間がかかってしまいました。一冊の中でファンタジー、ハードボイルド、忌憚など様々なジャンルの作品が楽しめるといいますか、むしろ、作者がいろいろ描きたかっただけのような。。。物語の冒頭からフルスロットルで、RADWINPSの“群青”の歌詞じゃないけど、起承転結の“転”だけを欲張って、頬張った感がありますね。『戦場のコックたち』を想像して読み始めてしまいましたが、一つの作品を読んだだけで、先入観を持っちゃイカンですね。
2023/08/01
ミーコ
病院の待合室で読み始めたのですが、中々物語に入って行けず 分厚いし図書館に返却してしまおう!と思っていました。が読んでるうちに面白いかも❓となり途中から、結末が気になり朝読で読み終わりました。最初は深冬が好きになれなかったのですが、途中からは一緒に本の世界へ入り込んで冒険してる様で面白かったです。ファンタジーが好きな人にはオススメです。
2023/10/05
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