無常という事 (角川文庫 緑 141-3)
無常という事 (角川文庫 緑 141-3) / 感想・レビュー
夜間飛行
高校生の頃安吾のファンで小林を批判した「教祖の文学」も読んでいたが、今読み返すと本書はほとんど肌に染みついている。何言っているかわからないのに滅茶苦茶面白い。特に西行と実朝の読み方…小林が己の信じたままに書いていることがまっすぐ伝わってきて、それを自分は拙いなりに吸収しようとしていたのだった。雪舟の山水画を見る視点が山道をぶらぶら歩く画中の二人にあること…これが小林流だ。ただし小林の「信じる」という一面は好きだが、実朝や光悦のように歴史の必然とだけ向き合っていると、その世界から抜け出せなくなるような気も。
2020/11/19
双海(ふたみ)
以前、新潮社版で読んだのですが、角川でも出ていたのですね。巻末の江藤淳との対談が読みたくて。
2015/02/11
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