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私の人生観 (角川文庫 緑 141-4)

私の人生観 (角川文庫 緑 141-4)

私の人生観 (角川文庫 緑 141-4)

作家
小林秀雄
出版社
KADOKAWA
発売日
1954-09-01
ISBN
9784041141045
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私の人生観 (角川文庫 緑 141-4) / 感想・レビュー

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nobody

小林の人生観を聞きに来た聴衆は郷ひろみのショーに行って若人あきらの歌を聴かされたようなものだ。小林の「思想」は決して定式化されることはない。ルールを知らされずに隠されてスポーツ観戦させられるようなもので、何でも成り立つ。イカサマ占い師は全ての人に当てはまるフォーマットをもっている。色んなことを言って一部でも当たれば、聞いた方は勝手に当たったと思い込んでくれる。思想の論理的体系はないから人々が専ら取り立てるのは片言節句ということになる。従って確かに解説のしようがないとはいえ亀井勝一郎のそれはあまりにも酷い。

2018/10/07

shiaruvy

★4.5 [S51.12.20 改版19版] 小5時に授業で小林秀雄なる人教えてもらい,同級生女子んち本屋で一番易い(180円也)これ買った。 随筆随想云うより,たかがエッセイだが一回読んだだけではわからず,「意地悪秀じぃめ!」と。 推敲に推敲重ね,練りに練られた逆説的文章に触れる度に「意地悪秀じぃめ!」と大人になった今でも悪態つく。 噛むように何回も読まないと解らない書き方するお人である。

2013/06/16

こかち

かなり前に川上未映子さんの講演で聴いた、中原中也の思い出を読みたくて開いた。海棠の花が目に浮かぶ。中也の包帯姿も…。小林秀雄、大胆で、頭がよくて、とにかく格好いい。表題の講演書き起こしは難しかったです。理解及ばず。

2018/12/16

きのみ

「しかし、平均的知識だけで脹れあがった頭脳、知性に奴隷のごとく使役されればされるほど、いよいよ現実的で正しいと自負する頭脳、そういう頭脳の驚くべき増大は、現代の野蛮ではないだろうか。」

2014/07/31

Kohei Shirasu

筆者の大学時代についての回想が面白かった。自分の勝手な孤独な妄想に苦しめられていたが、親を絶望させる勇気がなくて卒業した。太宰のような湿った内面も持っていたことが意外である。一方、不安について、諦観した上での明るい見方も述べられていた。不安なら不安で、不安から得をする算段を考えたらいいではないか、という部分だ。自己をも客観視するところが優れた批評家らしい。

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