光圀伝 (二) (単行本コミックス)
光圀伝 (二) (単行本コミックス) / 感想・レビュー
さらば火野正平・寺
冲方丁の小説を三宅乱丈が漫画化。1巻を読んで随分間が開いたのだが、巻頭に今迄のあらすじが書いてあり大変親切である。三宅乱丈の絵は、時折しりあがり寿の『ヒゲのOL 藪内笹子』を思わせてふと笑いそうになるのだが、その辺も含め好ましい気持ちになる。後に讃岐の藩主になる兄との交流が良い。その兄との幼き日の別れの後の不良少年時代。罪無き民を付き合いの果てに斬殺する光圀の前に現れたのは何と老境の宮本武蔵。武蔵に会いに沢庵和尚の寺へ。そこで1週間の作務を命じられる。武蔵と沢庵のメッセージでやっと実感する殺人の罪の重さ。
2017/01/24
ゐわむら2なつき
凄絶としか言いようがない。雰囲気に流されて咎のない人を殺めてしまった光圀が宮本武蔵に出くわしたのは運命なのか。次巻はどのようなエピソードで始まるのか。
2014/04/04
モヒート
人獣の死体で溢れる河を泳ぎきる父子。出立する兄と残される弟。それぞれのやりとりに、壮絶だけど何より強い家族の絆を感じる。余談ながら、一巻で描写のお試しミッション「生首持ち帰れ」や、生首煮込んで作った盃で供養とかは別に気にもしなかったが、一つの樽の中で繰り広げられる鼠算の地獄絵図を表したページは鳥肌立った。
2015/06/25
てんてん(^^)/
兄を差し置いてなぜ自分が世継ぎなのか。「何故自分なのか」という問いに答えを見出せず、わかりやすいグレ方をする光圀。(笑) 宮本武蔵がカッコいいな。この出会いが人生を変えていく。次は人生の師に出会えるのか。
2013/10/09
トメ
待ちに待った光圀伝第二巻。兄と光圀とのやりとりが何とも言えません。兄からもらった牛のお守りを身につけ、兄の門出を祝いたくても祝えない気持ちの光圀とそれを察したような兄。水戸訛りで話しかけることによって光圀の本心をさらけ出させるとかぁあああ…!兄も目に涙を浮かべていますしね…。そして表紙にもある宮本武蔵との出会い。1巻にあった藤井紋太夫の殺し方はコレだったのかと。一番最後の兄の言葉がこれからの光圀の支えになるといいなぁ…と勝手に思いました。三宅先生の画風が作品にマッチしていて話に引き込まれてしまいます。
2013/09/26
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