猫踏んじゃった (角川文庫)
猫踏んじゃった (角川文庫) / 感想・レビュー
shizuka
下高井戸のしぶい古本屋さんにて。他にも吉行淳之介が並んでいたが、時間がなかったため、こちらの1冊のみ購入。店主が好々爺。「もう絶版だからねー」。昭和の路地裏、半地下の匂い漂う男と女。かつての淫靡な風俗にぞくぞく。かといってまとわりつくような嫌らしさは皆無。これが昭和の文学なのか。吉行淳之介の気品なのか。野坂さん描く半地下文化とはちと趣きが違う。それがまた楽しい。いいなー遊び人!
2015/09/23
かえる
(コレ登録すくないなぁ)吉行淳之介氏ははじめて。はじめ数編は女の話。「八重歯」は美人歯科医のなんだか空恐ろしい愛情の、「白痴美」は若いアホ美女を巡る男の話。「ある夫婦」はポン引きの、「見え隠れ」はレズの話で女の話ばかりなのかな、と進むと、次の「悩ましき土地」からはそうでもない。表題作は最後にあり、猫をひいてしまう、ちょっとゾッとする話でした。
2014/01/27
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