白鳥の王子ヤマトタケル 東征の巻 上 (角川文庫 く 1-6)
白鳥の王子ヤマトタケル 東征の巻 上 (角川文庫 く 1-6) / 感想・レビュー
ケイ
理解のための概略 大和の三輪王権は、タケルの父の王の頼りなさから、河内勢力に狙われている。更に東の方からも。朝鮮半島では、高句麗の脅威に対し百済からの援助以来。外地からの危険に対し日本でのまとまりを促す意味もあり、父の依頼で征夷将軍となり東に向かうも、伊勢の手前で朝日雷郎と戦うことに。まず、大和の中で、タケルを快く思わない老妃の八坂入媛と三輪政権の脆弱化を狙う政権内部の物部十千根がタケルの敵であり、朝日を唆したのは十千根の方であるようだ。さらに東に行ったタケル達は、尾張の音彦らとその東の敵に向かう
2020/11/03
hrmt
倭建東征の巻。熊襲討伐から帰ったタケルの荒ぶる闘争心が妙に萎え戦いを疎むようになるのは、命のやり取りをくぐり抜けたという虚脱感からか。弟橘媛との再会と子の出産に穏やかな日々の幸福感に浸っていても、相も変わらず父王と八坂入媛はタケルを退けたい。物部十千根が謀るも成らず、五百城入彦王子との試合で無心に勝って結局東征将軍になってしまうタケルの運命が居た堪れない( ; ; )弟橘媛との愛を誓ってきたはずなのに宮簀媛の魔性?に魅入られるように床を共にしてしまう辺り、なんだか普通っぽくてちょっと笑ってしまった。
2019/03/31
kiiseegen
東征も、尾張・宮簀媛にどっぷり足止めされて・・・ええとこなしや。進め、倭建。下巻へ。
2019/11/30
浦
いよいよ倭建は東国へ遠征することになる。今まで読んだ作品で悲劇的に描かれる物部氏は、今作では黒幕になっているのが新鮮。愛知県が舞台になるため、親近感でいっぱいだ。愛知県の人間には倭建も宮簀媛も、馴染み深い神様だ。神様というイメージが強い分、宮簀媛が魔性とも言えるような魅力をもつ少女に描かれているところは、いいのかな?とどきどきした。
2017/10/11
紫暗
全巻で名をヤマトタケルと改め、熊襲討伐を成し遂げて帰還した主人公のその後です。西での戦いで大将をおさめて戻ってきたにも関わらず、本人の意思とは関係なく今度は東の平定のために出陣しました。この辺りから主人公が迎える非業の死を予感させるエピソードがちらほら。王子としての威厳を更に増した主人公が女性に惑いつつも三輪王朝のためにこれからどう戦っていくのか、下巻が楽しみです。
2011/09/21
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