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びっくり箱殺人事件 (角川文庫 緑 304-17)

びっくり箱殺人事件 (角川文庫 緑 304-17)

びっくり箱殺人事件 (角川文庫 緑 304-17)

作家
横溝正史
出版社
KADOKAWA
発売日
1975-01-01
ISBN
9784041304174
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びっくり箱殺人事件 (角川文庫 緑 304-17) / 感想・レビュー

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Kircheis

★★★☆☆ 表題作は、横溝作品には珍しいユーモアミステリで、内容はかなりはっちゃけている。しかし、最終的な結論は一応論理的なものにしているのが横溝らしい。 あくまでジョークみたいな作品なので、細かい点に拘らず軽く読むのが良い。 なお、等々力警部が出ているが、彼は本作では警察組織全体を擬人化した存在?らしい(笑) 併録の『蜃気楼島の情熱』は胸くそ悪くなるような身勝手で悪逆非道な犯罪が描かれる。 犯人も分かりやすく、救いのない話なので印象は悪い。

2020/12/31

おうつき

「びっくり箱殺人事件」と「蜃気楼島の情熱」が収録されている。表題作の方は一般的な横溝正史のイメージと随分違って読み始めは戸惑ってしまった。ユーモアというか悪ふざけのようなノリが続くのでなめてかかっていたら、意外と論理的でしっかりしている事に二重で驚かされた。肩肘張らずに読める丁度良い塩梅の作品。「蜃気楼島の情熱」は金田一もの。こちらもトリックが面白く、義眼などのギミックが良い雰囲気を作りだしていた。

2022/10/03

Yu。

まるでドタバタ喜劇を思わす小気味の良いテンポから繰り広げられる連続怪死事件と、思わずクスッとせずにはいられない擬音炸裂なおもしろ表現とが相俟った捕物帳。。。金田一氏が出ない話だからこそ等々力警部のかっこいいトコ見たかった「びっくり箱殺人事件」…。所変わって2話目は二度も愛する者を失う事となるある男性に関わる事件に金田一氏が挑む「蜃気楼島の情熱」という哀しくやるせない真相が待ち受けるシリアスものなのだが、この大きく分かれるアンバランスな2話が逆にいいとくる一冊!!。

2015/10/18

Kouro-hou

表題作は横溝異色のノンシリーズユーモアミステリ。とはいえ新青年の編集長時代はナンセンスユーモアを前面にもってきたりもしたので、そっちの素養も元々ある人だったのかと。実は連載時期が「獄門島」と被っており、まさに横溝正史全盛期の作品だったりもします。風俗レビューネタ&わりと本格的なトリックという事で、横溝後期の風俗作品と比べるのも興味深い。併録「蜃気楼島の情熱」は金田一モノ本格トリック短篇。雰囲気も独特で、後の「悪霊島」でこの作品の人物がその後幸せに暮しているらしいと言及されるほど作者のお気に入りだった模様。

2015/09/01

アーチャー

表題作はちょっとだけコミカルな文体という感じで、いつもの横溝作品とあまり変わらない気がしたんですが・・・。個人的には同時収録された金田一耕助物の短編「蜃気楼島の情熱」の犯人側の動機ってやつがなんとも醜く、その意味ではこちらの方が読みごたえありです。

2014/05/08

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