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迷路の花嫁 (角川文庫 緑 304-41)

迷路の花嫁 (角川文庫 緑 304-41)

迷路の花嫁 (角川文庫 緑 304-41)

作家
横溝正史
出版社
KADOKAWA
発売日
1976-11-01
ISBN
9784041304419
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迷路の花嫁 (角川文庫 緑 304-41) / 感想・レビュー

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セウテス

〔再読〕本作は金田一耕助シリーズながら、本人はあまり表に出ない、どちらかと言えばサスペンスである。語り手は売り出し中の作家と称する松原と言う男で、殺害現場の発見者でもある。殺害された霊媒の女性の弟子である夏子と松原のロマンスと共に、女性を餌食にしている悪を彼が巧みに追い詰めて行く活劇には、スッキリするしワクワクする。最後には、金田一耕助が表立って行動しない理由や、この殺人の忌まわしい背景も明らかになる。現代で言うなら、金田一耕助シリーズのスピンオフ作品である。こんな作品も描くとは、さすが横溝先生だと思う。

2019/09/02

yumiDON

語り手である松原は、夜道で血に濡れた女性ものの手袋を拾う。同じように血に染まった猫に誘われるように入った家で、凄惨な死体を発見する。その血だまりには無数の猫。場面が変わり、結婚式の直前に警察に拘束されてしまう花嫁。もう、この出だしで食い付かないわけはないでしょう。金田一さんはあまり登場しませんが、次々に発覚していく周辺人物の愛憎関係。目が離せずぐいぐい読んでしまいました。満足です。

2015/04/29

shiaruvy

★4 [S53.08.30 11版] ご都合主義の復讐劇であろうとなかろうと,金田一くん必要であろうとなかろうと,面白いものは面白い! 謎解きより犯罪自体に重き置く「大乱歩」の極悪奇天烈怪人犯人と比べ「正史翁」がよく描く愛の為の犯罪人には〈せつなさ〉を感じてしまう。

2013/07/01

ロビニスタ

これまたかなりの異色作。これも探偵推理物と思って読んじゃダメなやつ(笑)そもそもこれ金田一シリーズにする必要ある?ってくらい金田一さん出て来ない。でも早い段階で真相に気付きつつも、犯人に肩入れしてわざと全ての方がつくまで放置…いや、見守ってた風でもある。ニクいね☆内容的には復讐ミステリロマンってことで、ちょっとしんみりする結末だが、かなりスカッとした。多門ざまぁ!wwである。そして、例え色々都合良く行き過ぎだとしても、死体の無数の切り傷の理由が「なんだそれw」と腑に落ちなくても、全然構わない程面白かった!

2015/09/21

kagetrasama-aoi(葵・橘)

この作品は本格推理小説というよりは、サスペンス・ロマンです。解説の中島河太郎氏によれば、本作は「吸血蛾」と「三つ首塔」とほぼ同時期に連載されていたもの。「三つ首塔」程エログロではありませんが、同じようなスピーディな展開と男女間の盛り上がり(しかもワケありの美男美女が結ばれるのかどうかと気を揉ませる展開)で、ページを捲るのがとまりません(●>ω<●)!ほのぼのした描写もあり、娯楽作品として良作だと思います。ただ、金田一さん活躍あまりしません(;O;)。最後はあの人を颯爽と救って欲しかったです。

2019/01/20

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