筒井順慶 (角川文庫 緑 305-6)
筒井順慶 (角川文庫 緑 305-6) / 感想・レビュー
メタボン
☆☆☆★ 風刺に富んだ作品集。マスコミに踊らされる「あらえっさっさ」「晋金太郎」。全共闘を祭りに仕立て上げたパロディ「新宿祭」。筒井康隆が時代小説を書くとさもありなん「筒井順慶」。
2022/10/12
たぬ
☆4 筒井氏27冊目。同姓の実在した人物を真面目に掘り下げた意欲作…って違うよクスリあり助平ありのドタバタコメディだよ。どこで勘違いしてたんだ私(※なぜか手塚治虫が曾祖父をモチーフにした『陽だまりの樹』と混同していた模様)。明智光秀なんかの時代にこういう人がいたとは知らなかったな。興味深い。併録の短編3つでは「晋金太郎」が皮肉が効いていて良かった。殺人犯兼テレビスターってすごい。でも違和感ない。
2020/11/15
kenpapa
再読。表題作は本能寺の変の後、日和見の態度を取った事で有名な筒井順慶の話。歴史小説かと思いきや、順慶の小説を書く羽目になった作家と順慶が次第にごっちゃになっていく。やっぱり。その他収録3篇も風刺が効いていて面白い。
2021/08/21
wang
短編集4編収録。表題作はご先祖様を題材にした歴史小説を書くために調査するうち現実と小説の中身がごっちゃになりドタバタになる話。史実とされる説が様々にあって、あちらを建てればこちらが矛盾するという中で、どこにも書かれていないことをいいことに色々でっち上げて初めて成立する分野を逆手にとった独創性ある作品だが二本目は同じ手が使えなくなってしまう。晋金太郎は誰もが有名人になりたがり、インタビュー受けする話し方を誰もが身につけてしまう。常に視聴者を意識し出す。ネット放送などで誰もが有名人になる時代を先取りしている。
2017/10/02
mutenka
4
2022/02/19
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