如菩薩団: ピカレスク短篇集 (角川文庫 つ 2-18)
如菩薩団: ピカレスク短篇集 (角川文庫 つ 2-18) / 感想・レビュー
優希
過激だけれど面白くてたまりません。恐ろしくてトンでもない話がこれでもかというくらいに押し寄せて来ます。タブーに触れまくったドタバタエログロ短編集と言うに相応しいと思いました。筒井サンを読んだことのない人にはかなりキツいでしょう。小説の限界にチャレンジしているのが伺えます。書くことのできないところまで書き尽くしている気がします。いや、筒井サンなら今でも自分の書けるだけのタブーを書きそうですが。
2015/12/05
Shoji
ブラックユーモア満載、とても面白かった。短編集なのですが、どのお話も狂気の沙汰です。連続猟奇殺人、児童ポルノ、大量殺りく、次々と出てくる断末魔の世界、世紀末の世界。と、思いきや、つい笑ってしまう寸劇。馳星周さんの解説によると「人間とはしょうもない存在、そのしょうもなさを徹底して描くから、笑うほかなくなる」とのこと。そうか、この作品はエンタメなのだ。堪能しました。
2024/08/08
おにく
ピカレスクの流れを組む短編集です。最初“ピカレスク”の意味がよく分からなかったのですが“悪漢小説”という意味の他に“社会批判的や風刺的性格”も含まれているそう。風刺といえば“死にかた”という短編が良いですね。“鬼がデスクの仕事をする職員を棍棒で、一人ずつ脳天をかち割っていく”というもの。よく仕事で話しかけても、パソコンから目を離さないで答える無礼な人がいますが、そんな人はどういう反応を示すでしょうね(笑)ブラックユーモア満載の一冊。“コレラ”と“愛の税務署”は電車など人の多い所では爆笑注意!
2017/09/14
まめこ
★★☆☆☆これが初めての筒井本だったら、筒井本は一生読まなかったと思うくらい強烈。あまりの不謹慎さに顔をしかめつつも、突き抜けた胸くそ悪さに口元が緩む。カミュのペスト超え(らしい)「コレラ」は高音響極彩色の人間ドラマ。スーパー高齢社会の通夜あるある?「断末魔酔狂地獄」。オニが会社にやってきた。順番に殺されてゆく「死にかた」はちょっと好きかも。もー破廉恥過ぎて感想書きづらっ!
2022/09/10
kinkin
想像力豊かで、心臓の弱い方は読まないほうかいいかも。個人的には「死にかた」「如菩薩団」「断末魔酔狂地獄」が好き。
2014/03/10
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